ニュース速報

ワールド

自衛隊がフィリピン軍との共同訓練を本格化、哨戒機を派遣

2015年06月09日(火)16時21分

 6月9日、海上自衛隊とフィリピン海軍は今月下旬、災害救援を想定した共同訓練を南シナ海で実施する。写真は海自の対潜哨戒機「P3C」。昨年4月撮影(2015年 ロイター/Samsul Said)

[東京/マニラ 9日 ロイター] - 海上自衛隊とフィリピン海軍は今月下旬、災害救援を想定した共同訓練を南シナ海で実施する。両国の共同訓練は5月に続き2度目。日本は今回、哨戒機を派遣する計画で、中国と領有権を争うフィリピンとの訓練を徐々に本格化させる。

防衛省関係者によると、訓練は23日、または24日にマニラの南西沖で行う。海自は対潜哨戒機「P3C」を、フィリピン海軍は艦船や航空機を派遣し、不明者の捜索や救難などの訓練を行う方向で調整している。

両国は5月上旬に、南シナ海で初の共同訓練を実施。他国艦船との予期せぬ衝突を防ぐ「海上衝突回避規範(CUES)」を確認した。海上自衛隊の関係者は「1月に交わした防衛協力の覚書、先日の両国首脳会談の共同声明に基づき、着実に訓練を重ねていく」と話す。

日本とフィリピンの政府関係者によると、両国は自衛隊が訓練などでフィリピンを訪れる際の手続きを簡素化する「訪問部隊地位協定」の締結に向けた議論も進めている。

中国が岩礁の埋め立てなど南シナ海への進出を活発化させる中、日本とフィリピンは安全保障の協力関係を強めつつある。6月4日のアキノ大統領と安倍晋三首相の会談では、日本から防衛装備を移転するための交渉開始など、協力を拡大することで一致した。

(久保信博、マニュエル・モガト)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベゾスのブルー・オリジン、大型ロケット「ニューグレ

ワールド

EU、企業競争力強化へエネルギー市場統合を IMF

ワールド

イスラエル、停戦合意後にガザ攻撃強化 現地住民・当

ワールド

トランプ氏、議会承認予算の執行留保可能=米予算局長
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    韓国の与党も野党も「法の支配」と民主主義を軽視している
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    ド派手な激突シーンが話題に...ロシアの偵察ドローン…
  • 5
    中国自動車、ガソリン車は大幅減なのにEV販売は4割増…
  • 6
    カリフォルニアの山火事が生んだ火災積雲を激写──NASA
  • 7
    【随時更新】韓国ユン大統領を拘束 高位公職者犯罪…
  • 8
    ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険
  • 9
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 10
    「日本は中国より悪」──米クリフス、同業とUSスチ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 5
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 6
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 7
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 8
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 9
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 10
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中