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米ファイザー、売上高予想を13%下方修正 コロナワクチンと治療薬が不調
10月13日、米製薬大手ファイザーは、2023年12月期決算の売上高予想を従来の「670億―700億ドル」から「580億―610億ドル」に約13%下方修正するとともに、35億ドル相当の人件費を削減すると発表した。写真は同社のロゴ。ベルギーのプールスで昨年12月撮影(2023年 ロイター/Johanna Geron)
Michael Erman
[13日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーは13日、2023年12月期決算の売上高予想を従来の「670億―700億ドル」から「580億―610億ドル」に約13%下方修正するとともに、35億ドル相当の人件費を削減すると発表した。
新型コロナウイルスの集団免疫拡大に伴い、ドイツのバイオ企業ビオンテックと共同開発したワクチン「コミナティ」と抗ウイルス経口薬「パクスロビド」の需要がいずれも落ち込んだことが要因。
パクスロビドの売り上げ予想は約70億ドル下方修正した。米国政府に売却済みの790万回分の返品を認めることで合意したことが響く。同社はこれまで約80億ドルと見込んでいた。
コミナティの売り上げ予想も約20億ドル引き下げた。ワクチン接種率が予想よりも低かったためだ。
23年第3・四半期(7─9月)決算では、現金支出を伴わない帳簿上の費用として、パクスロビドの在庫評価損で46億ドル、コミナティ関連の在庫評価損などで9億ドルを計上する方針。
ただ、新型コロナ関連の製品を除く23年の売上高は前年比6─8%増を達成する見通しという。
ブーラ最高経営責任者(CEO)は「新型コロナのワクチン接種と投薬率がさらに明確になるにつれて、需要に見合う適切な供給量をもっと正確に見積もれるだろう」とのコメントを発表した。