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ファイザー、モデルナの提訴に対抗 コロナワクチン特許の無効主張

米製薬大手ファイザーと、同社と新型コロナウイルスワクチンを共同開発した独バイオ医薬品企業ビオンテックは8月28日、米同業モデルナのコロナワクチンに使われた技術に関する特許を無効とするよう米特許商標庁の特許審判部に申し立てた。2021年3月撮影のイメージ写真(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[28日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーと、同社と新型コロナウイルスワクチンを共同開発した独バイオ医薬品企業ビオンテックは28日、米同業モデルナのコロナワクチンに使われた技術に関する特許を無効とするよう米特許商標庁の特許審判部に申し立てた。モデルナは2社にこの特許を侵害されたと主張している。
2社は申し立ての中で、モデルナの2件の特許が「あり得ないほど広範」であり、2015年にモデルナが開発するよりも「ずっと前から知られていた基本的な考え方」を扱ったものだと主張した。
モデルナは2社の申し立てについて、直ちにコメントに応じていない。
ファイザーは28日付の声明で、同社のワクチンは「ビオンテックが保有するメッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づいており、ビオンテックとファイザー双方によって開発された」と説明。両社の知的財産権について依然自信を持っていると強調した。
モデルナは昨年、米マサチューセッツ州の連邦裁判所に訴訟を提起。この訴訟でファイザー側は、2件の特許に加え、関連するモデルナの1件の特許について異議を申し立てている。
ファイザー側は特許審判部への申し立てで、mRNAがワクチンに活用できることを1990年には科学者が発見していたと指摘。その上で、少なくとも2004年以降の特許申請や出版物に基づけば、モデルナの特許は無効だと主張している。