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英公的部門純借り入れ、4─6月は予想下回る 財務相「財政規律維持」

英国立統計局(ONS)が21日発表した4─6月の公的部門純借り入れ額(国有銀行を除く)は大幅な増税を受けて予想を下回った。写真はハント財務相。ロンドンで2022年11月撮影(2023年 ロイター/Henry Nicholls)
[ロンドン 21日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が21日発表した4─6月の公的部門純借り入れ額(国有銀行を除く)は大幅な増税を受けて予想を下回った。
ただハント財務相は財政規律を維持する考えを示した。
6月の純借り入れ額は185億ポンド(238億ドル)で、前年同月比4億ポンド減。ロイターがまとめた市場予想は220億ポンドだった。
ONSによると、前年同月との比較で税収が増加し利払いが大幅に減少したものの、給付金などの支払い増加でほぼ相殺された。
4─6月の純借り入れ額は544億ポンドと、前年同期比122億ポンド増だったが、予想を75億ポンド下回った。
昨年11月に政府が発表した大幅な増税で税収が増加したため、4─5月の純借り入れ額を70億ポンド下方修正した。
与党・保守党内からは来年にも予想される総選挙を控えて、減税を求める声が出ているが、ハント財務相は「今こそ財政規律を維持する必要がある」とし「われわれは重要な岐路に立っており、無謀な支出を避ける必要がある。今週のインフレ率低下が示すように、インフレ率を半減し経済を成長させ債務を減らすという計画を堅持すれば、結果が出始めるだろう」と述べた。
パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、サミュエル・トゥームズ氏は「次の総選挙までに大幅な減税を実施する余地はないとの見方に変わりはない」と述べた。