ニュース速報

ビジネス

ロシア・ガスプロム、収入減見通し 欧州向け輸出縮小=アナリスト

2023年07月05日(水)09時02分

 7月4日、アナリストやロイターの試算によると、ガス価格の下落によって、ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムの収入が減少する見通しだ。ブルガリアのソフィアで2022年4月撮影(2023年 ロイター/Spasiyana Sergieva)

[モスクワ 4日 ロイター] - アナリストやロイターの試算によると、ガス価格の下落によって、ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムの収入が減少する見通しだ。

輸出収入の減少はロシアの財政赤字を悪化させる可能性がある。既にウクライナ侵攻を支えるための膨大な支出や西側諸国のロシア産原油・ガスに対する経済制裁の影響で、赤字額は予算を17%上回っている。

ガスプロムの欧州向けガス販売は、かつては主要な外貨獲得源だったが、西側との関係悪化に伴い急減した。

ロイターの試算によると、今年上半期の欧州向けパイプライン経由のガス輸出は約121億立方メートルだった。22年は通年で620億立方メートルで、今年は大幅に減少する可能性が出ている。

ガスプロムは今年のガス輸出見通しを明らかにしていない。

BCSのアナリストは、今年の欧州とトルコ向けロシア産ガス輸出は500億立方メートルで、欧州でのロシア産ガスの平均価格は1000立方メートル当たり445ドルと予想した。22年は830ドル(ロシア経済発展省の推計)だった。

ロイターの試算によると、ロシア産ガス輸出は、トルコ向けは堅調な場合は220億立方メートルに、欧州向けは計280億立方メートルとなる可能性がある。これは、欧州向け販売からの収入が、前年の520億ドルから125億ドルに減少する可能性を示している。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イスラエル、ガザ住民受け入れ巡りアフリカ3カ国

ビジネス

三菱UFJ銀、ジャックスの持ち株比率4割に 約39

ビジネス

アングル:「官僚主義」が阻む景気回復、ドイツ企業が

ワールド

中国・イラン・ロシア、北京で次官級会合 イラン核問
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 3
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 4
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 5
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 8
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 9
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎…
  • 10
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中