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フランスのソブリン格付け、S&Pは「AA」に据え置き

6月2日、格付け会社S&Pは2日、フランスのソブリン格付けを定期的な見直しで現行の「AA」に据え置いた。ニューヨークのS&Pで2018年12月撮影(2023年 ロイター/Brendan McDermid)
[パリ 2日 ロイター] - 格付け会社S&Pは2日、フランスのソブリン格付けを定期的な見直しで現行の「AA」に据え置いた。既に政府債務が膨らんでいる状況下、財政の見通しに下振れリスクがあるとして、格付け見通しは「ネガティブ」を維持した。
格下げの引き金となり得る要因としてS&Pは、経済低迷の長期化や財政引き締めの失敗、特に歳出の拡大が放置された場合の財政悪化を挙げた。
ルメール経済・財務相は週末のジュルナル・デュ・ディマンシュ紙のインタビューで、S&Pがフランスのソブリン格付けをAAに据え置いたのは「明るい兆し」であり、政府の財政戦略は信用に足るものだと述べた。
格付け会社フィッチは、政府が国民の間で反対意見が根強い年金改革を強硬に実行したことで政治がまひし、社会が不安定化する恐れがあるとして、4月末にフランスのソブリン格付けを「AAマイナス」に引き下げていた。