ニュース速報

ビジネス

失業率4月2.6%に改善、正社員最多 有効求人倍率は横ばい

2023年05月30日(火)09時52分

 5月30日、総務省が発表した4月の完全失業率(季節調整値)は2.6%で、前月(2.8%)から0.2ポイント低下した。都内で3月撮影(2023年 ロイター/Androniki Christodoulou)

[東京 30日 ロイター] - 政府が30日発表した4月の雇用関連指標は、完全失業率(季節調整値)が2.6%と前月から0.2ポイント低下し、3カ月ぶりに改善した。慢性的な人手不足の中で、企業の賃上げの動きが出ている。転職活動をしていた人が就職し、失業者が減少した。正規の職員・従業員は3634万人と比較可能な2013年以降で最多。有効求人倍率は1.32倍と前月から横ばいだった。

完全失業率はロイターの事前予測調査では2.7%と予想されていた。

就業者数(季節調整値)は前月に比べて13万人増加した一方、完全失業者数(同)は15万人減少した。失業者数が減少し、就業者数が増加したことを踏まえると「前職を辞めて仕事を探していた人が就職した」(総務省の担当者)とみられる。

<物価高が求人・求職両方に影響>

4月の有効求人倍率は1.32倍と予想されていた。

4月の有効求人数は前月比0.6%減だった。原材料価格の高騰や物価高が受注環境を悪化させ、建設業や製造業で求人を控える動きが出ているという。一方、有効求職者数は同0.7%減。物価高の影響などでリスクをとった転職を回避する事例がみられた。

厚生労働省の担当者は「物価高が求人、求職の両方に影響しているが、人手不足感がある中で賃上げ期待から求職活動を活発化する動きもあり、雇用情勢は悪いというわけではない」と説明している。

(杉山健太郎)

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米特使、プーチン大統領とウクライナ巡り会談 トラン

ビジネス

物価上昇と雇用軟化、基本シナリオに=米セントルイス

ビジネス

JPモルガン、1─3月期は増益 ダイモンCEO「経

ワールド

イラン、核計画放棄しなければ「重大な結果」=ホワイ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助けを求める目」とその結末
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    米ステルス戦闘機とロシア軍用機2機が「超近接飛行」…
  • 7
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 8
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    関税ショックは株だけじゃない、米国債の信用崩壊も…
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助…
  • 9
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 10
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中