カナダ製造業ＰＭＩ、3月は約3年ぶり低水準 不透明感が生産など圧迫

Ｓ＆Ｐグローバルが３日発表した３月のカナダ製造業購買担当者景況感指数（ＰＭＩ）は季節調整済みで４８．６と、前月の５２．４から低下した。資料写真、バンクーバー、２０２２年１０月（２０２３年　ロイター／Chris Helgren）

［トロント　３日　ロイター］ - Ｓ＆Ｐグローバルが３日発表した３月のカナダ製造業購買担当者景況感指数（ＰＭＩ）は季節調整済みで４８．６と、前月の５２．４から低下した。

３カ月ぶりに低下に転じ、２０２０年６月以来最低となった。経済の不透明さが生産と新規受注を圧迫し、供給圧力の緩和と今後の成長に対する期待の高まりを相殺した。

製造業ＰＭＩは、５０が拡大と縮小の分かれ目となる。

Ｓ＆Ｐグローバル・マーケット・インテリジェンスの経済ディレクター、ポール・スミス氏は「３月はカナダ製造業の回復が停滞し、生産と新規受注の新たな減少が示唆された」とし、市場の需要に対する主要な圧迫要因として、広範囲なマクロ経済の不透明感と物価上昇による顧客購買力への悪影響を挙げた。

生産指数は４８．１と２月の５２．２から低下。新規受注指数も４６．５と５３．３から低下し、昨年１０月以来最低となった。

一方、将来の生産を示す指数は昨年４月以来最高の６４．３に上昇し、今後の成長に対する企業楽観度の高まりが示された。