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物価目標は未達、緩和継続で金利の低位抑制が重要=野口日銀委員

2022年12月01日(木)11時37分

日銀の野口旭審議委員は1日、秋田県金融経済懇談会であいさつし、イールドカーブコントロール(長短金利操作=YCC)で10年債金利を抑制し続ける理由について、日本経済が2%の物価目標を安定的に達成できる段階ではないためとし、金融緩和を継続する重要性を指摘した。写真は就任の会見をする野口委員。2021年4月、東京で撮影(2022年 時事通信)

[東京 1日 ロイター] - 日銀の野口旭審議委員は1日、秋田県金融経済懇談会であいさつし、イールドカーブコントロール(長短金利操作=YCC)で10年債金利を抑制し続ける理由について、日本経済が2%の物価目標を安定的に達成できる段階ではないためとし、金融緩和を継続する重要性を指摘した。

野口委員は、10月の数字が1982年8月以来の高い伸びとなった全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)について、「諸外国ほどではないにしても、大きく上昇している」とする一方、輸入価格の上昇によるものと説明。金融政策の方向性を決める上で重要となる、国内のマクロ経済要因に基づく「すう勢的なインフレ率」はなお低い水準にあるとした。

その上で、国内要因で物価が基調的に上昇していく必要性に言及し、「適正な物価上昇を安定的に達成する上では、目標とするインフレ率を上回る賃金上昇が重要だ」と述べた。

(和田崇彦)

ロイター
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