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アジアのクレジットファンド、中国不動産危機で運用成績悪化

7月28日、中国の不動産セクターが危機的な状況に陥ったことを受けて、アジアにフォーカスした一部のクレジットファンドの運用成績が悪化している。写真は集合住宅の建設現場。北京で15日撮影(2022年 ロイター/Thomas Peter)
[香港 28日 ロイター] - 中国の不動産セクターが危機的な状況に陥ったことを受けて、アジアにフォーカスした一部のクレジットファンドの運用成績が悪化している。
ロイターが入手した資料や関係者の話によると、香港に拠点を置くL&Rキャピタルの「アジア・クレジット・アルファ・ファンド」は、今年のリターンが5月末現在でマイナス18.9%。このファンドはリーマン・ブラザーズのポートフォリオマネジャーだったリ・ラン氏が率い、地理的なエクスポージャーの半分超が中国という。
同ファンドのリターンは6月にさらに4%悪化、設定以来4年続いた連勝記録に終止符が打たれる可能性が高まっている。
成績悪化は中国不動産開発業者へのエクスポージャーが一因。セクター全体の危機が信用力の高い企業をも飲み込んでしまったことを示している。
中国関連のクレジット投資に特化した香港のヘッジファンド、プルーデンス・インベストメント・マネジメントの旗艦ファンドも、6月末までに2.5%のマイナスに陥った。
アステラ・キャピタル・パートナーズのポートフォリオマネジャー、ケニー・チャン氏は「少なくとも10年以上、これほど厳しい投資環境はない」とした。