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米FRBが0.75%利上げ、物価抑制しながらも景気減速予測

米連邦準備理事会(FRB)は14─15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.50─1.75%とした。写真はFRB本部。1月26日、ワシントンで撮影(2022年 ロイター/Joshua Roberts)
[ワシントン 15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は14─15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.50─1.75%とした。インフレ高進に積極的に対応しながらも、今後は景気が減速し失業率が上昇すると予測した。
今回の利上げは5月の50bpの利上げに続くもので、一度に75bpの大幅利上げを決定するのは1994年以来。
新たな金利・経済見通しで示されたFF金利見通し中央値は2022年末が3.4%、23年末が3.8%。一段と速いペースでの利上げが示唆された。
FRBはFOMC声明で、パンデミック(世界的大流行)に関連した需給不均衡、エネルギー価格の上昇、より広範な物価上昇圧力を反映し、インフレ率は高止まりしていると指摘。FRBはインフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしているとした。
また、ロシアによるウクライナ侵攻と中国の新型コロナウイルス抑制策が追加的なインフレ圧力の源になっているとの見方を改めて示した。
FRBは大幅利上げに踏み切りながらも、景気見通しを下方修正した。今年の経済成長率はトレンドを下回る1.7%に減速するとしたほか、失業率は年末までに3.7%に上昇し、24年にかけて4.1%に上昇すると予想を示した。
オールスプリング・グローバル・インベストメンツのシニア投資ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「FRBは失業率上昇と景気後退(リセッション)を代償にしてでもインフレ率を引き下げようとしている」と述べた。
今回の決定は10対1。カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁が50bpの利上げを主張した。