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米新規失業保険申請20万件に減少、労働需要引き続き堅調

2022年06月03日(金)00時03分

米労働省が2日発表した5月28日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万1000件減の20万件と、市場の予想(21万件)以上に減少した。2021年5月撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 2日 ロイター] - 米労働省が2日発表した5月28日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万1000件減の20万件と、市場の予想(21万件)以上に減少した。金利が上昇し金融情勢が引き締まりつつある環境において、堅調な労働需要の継続が経済を下支えしている様子を示唆した。

5月後半の失業保険受給件数は1969年以来の低水準。FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「雇用増は全国的に減速しているが、実際に職を失っている人はほとんどいない」とし、「レイオフの兆候が見られていないことは、タイト化している労働市場が連邦準備理事会(FRB)の期待ほど緩んでいないことを示している」と述べた。

エコノミストは、過熱している労働市場の沈静化には、申請件数が30万件を超える水準に上昇する必要があるとしている。

申請件数はペンシルベニア州、ケンタッキー州、ジョージア州、フロリダ州で減少。カリフォルニア州、ミシシッピ州、ニューヨーク州で増加した。

転職支援などを手掛けるチャレンジャー・グレイ・クリスマスがこの日に発表した5月の米企業人員削減数は14.7%減の2万0712人。1─5月の削減数は10万0694人と、前年同時期から48%減少。この期間の削減数としては1993年の統計開始以来で最も少なく、米労働市場の力強さが改めて確認された。

労働省は3日に5月の雇用統計を発表する。

ロイター
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