ニュース速報

ビジネス

現状の経済状況考えるとデメリット強い=円安進行で鈴木財務相

2022年04月19日(火)12時11分

鈴木俊一財務相は19日の参院財政金融委員会で、足元の為替市場の動きについて「円安が進んでいる、急速に進んでいるという状況にある」と語った。日本経済への影響を巡って「プラスの面もあるが、現状の経済状況を考えるとデメリットをもたらす面があると、強いと思っている」とも述べた。写真は4月15日、参議院本会議で撮影(2022年 時事通信)

[東京 19日 ロイター] - 鈴木俊一財務相は19日の参院財政金融委員会で、足元の為替市場の動きについて「円安が進んでいる、急速に進んでいるという状況にある」との認識を示した。日本経済への影響を巡って「プラスの面もあるが、現状の経済状況を考えるとデメリットをもたらす面があると、強いと思っている」との考えも述べた。古賀之士委員(立民)への答弁。

先の答弁で「悪い円安」に言及したことを問われ、答えた。鈴木財務相は「円安にはプラスの面も、マイナスの面もある」と断ったうえで、「時々の経済の置かれた状況のなかで考えることになる」と述べた。

その上で「現在のように原油などの原材料価格が世界的に高騰している中において円安の進展、これは輸入物価の一段の上昇につながる」とし、「消費者や、価格転嫁が十分にできない企業にとってデメリットをもたらす面があると考えて発言した」と説明した。

鈴木財務相は、為替の安定が重要との認識も重ねて示し、「急速な変動は望ましくない。引き続き、しっかりと緊張感をもって市場の動向を注視してまいりたい」と強調した。

為替政策について「G7(主要7カ国)での合意を維持することや、米国などの通貨当局と緊密な意思疎通をはかることが重要であると考えており、こうした考えに基づいてしっかり対応してまいりたい」とも述べた。

大塚耕平委員(国民)は、訪米中のイエレン米財務長官との会談や、その後の情報発信姿勢を質した。

鈴木財務相は「会談については調整中で、実現する方向で調整していると思う」と応じ、「会談終了後の外向けの発言が重要との指摘だが、十分その点も心に置きながら、我々と一緒に行く財務省の国際局を中心とした皆さんともしっかり相談しながら、万全の対応してまいりたい」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国2月製造業PMIは50.1、3カ月ぶり高水準 

ワールド

韓国輸出、2月は1%増に回復も予想下回る トランプ

ワールド

米政権、イスラエル向け30億ドル武器売却を議会に通

ワールド

米軍、不法移民対応で南部国境に1140人増派 総勢
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 3
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身のテック人材が流出、連名で抗議の辞職
  • 4
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 5
    米ロ連携の「ゼレンスキーおろし」をウクライナ議会…
  • 6
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 7
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 8
    日本の大学「中国人急増」の、日本人が知らない深刻…
  • 9
    【クイズ】アメリカで2番目に「人口が多い」都市はど…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 3
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 4
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 5
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
  • 6
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 7
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 8
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 9
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中