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午後3時のドルは117円後半で底堅い、2017年1月ぶり高水準 米金利上昇が支え

3月14日、午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(117.28/31円)に比べてドル高/円安の117.79/81円で推移している。写真は米ドル紙幣。2011年8月に撮影(2022年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(117.28/31円)に比べてドル高/円安の117.79/81円で推移している。時間外取引の米長期金利の上昇がサポートとなり、ドルは朝方に117.88円まで上昇。その後、ドル買いの勢いは一服したが、117円後半で底堅い動きが続き、2017年1月以来の高水準を維持した。
時間外取引で米10年債利回りは足元、2%付近と高水準で推移している。米長期金利の上昇に加え、市場関係者からは、「米5年債利回りも東京時間に入ってから大きく上昇しており、ドル高/円安圧力が強まった」(SMBC信託銀行のマーケットアナリスト・合澤史登氏)との声が聞かれた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に米消費者物価指数(CPI)の強い伸びが確認され、「足元のエネルギー価格上昇から3月以降もインフレ高進が続くとの思惑が広がっている」と合澤氏は話す。インフレの高止まり観測で、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを加速するとの見方が広がり、米金利上昇につながっているという。
先週の欧州中央銀行(ECB)理事会で、ECBがタカ派姿勢を示したことの影響を指摘する声もあった。野村証券のチーフ為替ストラテジスト・後藤祐二朗氏は、ECBのタカ派化を受けて「米連邦準備理事会(FRB)もタカ派色を強めるのではないかとの思惑が広がった」とみている。
目先のドル/円は、FOMC通過後は材料出尽くし感から利益確定売りが優勢になる可能性はあるが、日米の金融政策の差は開いているため、緩やかなドル高/円安基調が続くとの予想が示された。エネルギー価格の上昇を背景とした需給フローの観点からも、ドル高地合いになりやすいと、野村証券の後藤氏は話す。
ユーロ/ドルは1.0909ドル付近、ユーロ/円は128.53円付近で推移。ユーロは対ドルで軟調な地合いが続いているが、「ウクライナ情勢が好転すれば、反発の余地は大きい」(国内証券)との意見もあった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 117.79/81 1.0909/13 128.53/57
午前9時現在 117.52/54 1.0931/35 128.47/51
NY午後5時 117.28/31 1.0909/13 127.99/03