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SUBARU、4─6月期は295億円の営業黒字 通期販売計画は4万台減
8月3日、SUBARUが発表した2021年4─6月期決算(国際会計基準)によると、営業損益は295億円の黒字(前年同期は156億円の赤字)だった。写真は都内で2019年10月撮影(2021年 ロイター/Soe Zeya Tun)
[東京 3日 ロイター] - SUBARU(スバル)が3日発表した2021年4─6月期決算(国際会計基準)によると、営業損益は295億円の黒字(前年同期は156億円の赤字)だった。主力市場の米国を中心に自動車販売が伸びた。世界的な半導体不足による生産への影響により、22年3月期通期の販売計画は従来から4万台引き下げた。ただ、販売奨励金の抑制や為替の円安基調が寄与し、通期の連結業績予想は据え置いた。
4─6月期の売上収益は39%増の6351億円、世界販売は31.7%増の17万5000台だった。純損益は185億円の黒字(前年同期は77億円の赤字)だった。販売実績は31.7%増の17万5000台だった。
半導体不足による生産制約を考慮し、通期の世界販売計画は前回予想の100万台から4万台減の96万台に下方修正した。
水間克之専務執行役員は会見で、4─6月期は半導体不足により「6万台の影響があった」と説明。影響は少なくとも上期(4─9月)いっぱいは続いて下期(10月─22年3月)には解消するとみており、下期に生産を挽回し、通期で4万台の影響に抑える考えを示した。
通期の販売計画は下方修正するが、販売奨励金の抑制や為替の円安傾向を織り込み、通期の業績予想は従来のまま維持する。
水間氏は、足元の米国販売は「非常に需要が強い」と指摘。低い水準の在庫を使いながら販売しており「車さえあればもっと売れたのに、という状況だ」と述べた。スバルの現地の販売店の適正在庫は約1カ月程度だが、現在は約7日分しかなく「船で着荷したら、すぐ売れるという状況」(同氏)という。
米国での販売奨励金は、4─6月期は前年同期比で1台当たり500ドル減の1100ドルと改善。通期は従来計画の1600ドルから1350ドルに引き下げ、営業利益を220億円押し上げる見込み。
通期の前提為替レートは1ドル=109円(前回は108円)、1ユーロ=130円(同128円)に見直した。為替レート差で通期の営業利益は150億円改善する。
通期の売上収益は前期比16.6%増の3兆3000億円、営業利益は同95.2%増の2000億円、純利益は83.0%増の1400億円をそれぞれ見込む。営業損益のアナリスト17人による事前の市場予想(IBESのコンセンサスによる予想)は2207億円となっている。
通期の営業利益に対し、新車販売減で280億円、原材料価格の高騰などで154億円それぞれ押し下げる見込み。