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金融庁、FX証拠金倍率10倍への引き下げ見送り 現行最大25倍=関係筋
5月29日、店頭FX(外国為替証拠金取引)の証拠金倍率について、金融庁が現行の最大25倍から10倍への引き下げを見送ることがわかった。関係筋が明らかにした。2017年撮影(2018年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[東京 29日 ロイター] - 店頭FX(外国為替証拠金取引)の証拠金倍率について、金融庁が現行の最大25倍から10倍への引き下げを見送ることがわかった。関係筋が明らかにした。金融庁は当初、引き下げを通じ、取引で生じる不測の事態などのリスク圧縮を目指したが、市場関係者の反対が多く断念に至ったもようだ。
その代替として、店頭FX業者に対するストレステストの強化などで決済リスクを管理する方針。
金融庁は、この問題を議論してきた「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」を30日に開き、証拠金倍率引き下げの見送りや利用者へのアンケート結果を提示する。
店頭FXの年間取引は5000兆円程度に上る。金融庁は、市場が急変した際に個人投資家のポジションの手じまいなどが集中すれば、店頭FX業者では対応しきれず、金融システム不安に発展しかねないと懸念。証拠金倍率の引き下げを検討してきた。
だが、店頭FX業者や個人投資家の間で反対論が根強かった。
店頭FXの証拠金倍率引き下げ見送り方針について、店頭FX業者が加入する金融先物取引業協会は「コメントを差し控える」とした。金融庁の広報担当者のコメントは今のところ得られていない。
*内容を追加します。
(和田崇彦 編集:田巻一彦)