ニュース速報

ビジネス

ブレグジットで英欧の友好関係に試練=仏中銀総裁

2017年11月24日(金)13時02分

 11月23日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるフランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁(写真)は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)がEUと英国の友好関係に試練を与えているとの見解を示した。写真はベルリンで昨年9月撮影(2017年 ロイター/Axel Schmidt)

[ロンドン 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるフランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁は23日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)がEUと英国の友好関係に試練を与えているとの見解を示した。

また、規制緩和は世界の金融システムを再び危機に追い込むリスクがあるとの考えを明らかにした。

ロンドンで開かれたフランス商工会議所のイベントでの発言。

総裁は、ブレグジット交渉の結果は予想が困難と指摘した上で、確実に互恵的な結果が出せるよう、EUと英国の双方が協力する必要があるとし、「われわれはまさに、国々の友好関係が試される困難な局面を経験している」と述べた。

さらに、欧州の金融システム構造はブレグジットの結果をかてに発展していかなければならないとし、すべての銀行や企業はクリフエッジ(合意なし離脱)によるリスクを回避する準備が必要だと強調した。

総裁はまた、英国が単一市場ルールを受け入れなければ、英国の銀行が欧州で業務を行うためのパスポートは得られないだろうと述べたほか、ユーロの決済業務を行うための「極めてシステミックな」機関をユーロ圏内に設置しなければならないとの見解も示した。

欧州銀行監督機構(EBA)の移転先がパリに決まったことについては「誇りに思い、満足している」と述べ、パリには金融センターとしての「明らかな強み」があると指摘した。

また、講演後の質疑応答で、2019年に退任するドラギECB総裁の後任となることを目指しているかと問われたのに対し、「討議するトピックではない」とかわした。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:またトランプ氏を過小評価、米世論調査の解

ワールド

アングル:南米の環境保護、アマゾンに集中 砂漠や草

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 8
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 9
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 10
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中