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年内は低金利続く、新政権の政策の影響まだ=米セントルイス連銀総裁

2017年02月10日(金)00時43分

2月9日、米セントルイス地区連銀のブラード総裁(写真)は、米金利が少なくとも今年いっぱい低水準で推移する公算が大きいと述べた。写真は2013年8月、ボストンで撮影(2017年 ロイター/Brian Snyder)

[セントルイス 9日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は9日、トランプ政権の政策がインフレ高進や成長加速を促す明確な兆候はいまだ見受けられないとして、米金利は少なくとも今年いっぱい低水準で推移する公算が大きいとの考えを示した。

総裁はこれまで、現在0.5─0.75%としているフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標については、低成長・低インフレにとどまる米経済にとり、おおむね適切との認識を示している。

こうした状況には「何年もかかって至ったため、急激に反転する可能性は低い」として、「比較的低めの政策金利が引き続き適切となる」とした。

米経済がほぼ完全雇用にあると考えられる中で、トランプ政権が減税やインフラ投資を実施すればインフレ高進を招く可能性はあるが、ブラード総裁はインフレ見通しはなお低いと指摘。「これまでインフレ圧力の過度な高まりはみられないもよう」とした。

トランプ氏の政策はプラスとマイナスのリスクの両方を伴う。トランプ政権が掲げる財政刺激や減税がインフレを押し上げる一方、移民・通商へのアプローチは、長期的に経済の生産性を引き上げるのに必要と中銀当局者が考えることとは反するためだ。

ブラード総裁は、これらの要因がどのように作用するか少なくとも来年までは明らかにならないだろうと指摘。「新政権の政策が『レジームシフト』となるかどうかは、生産性に持続的な影響を与えるかどうかに左右される」とした。

ロイター
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