ニュース速報

ビジネス

市中国債減額、17年度は141.2兆円 流動性拡充も=政府筋

2016年12月19日(月)19時54分

 12月19日、政府は2017年度の国債発行計画で、市中向けの発行額(カレンダーベース)を141.2兆円と、16年度当初比5.8兆円の減額とする方針を固めた。写真は1万円札、2010年8月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 19日 ロイター] - 政府は、2017年度の国債発行計画で、市中向けの発行額(カレンダーベース)を141.2兆円と、16年度当初比5.8兆円の減額とする方針を固めた。市中発行額を減額するのは4年連続で、当初計画の規模としては10年度の144.3兆円を下回り、リーマン危機以降で最低となる。

減額に伴う流動性を確保するため、流動性供給入札を1.2兆円拡充する。

複数の政府筋が明らかにした。新規国債に復興、財投、借換債を加えた予算ベースの国債発行額は154.0兆円と、16年度当初比8.2兆円の減額となる。17年度は、財投債が今年度当初比4.5兆円減の12.0兆円、借換債が同3.0兆円減の106.1兆円に減額される。減額分の一部は日銀乗換で吸収する。

利付国債のうち減額対象となるのは2年物から20年物までの4銘柄で、5年物以外は年1.2兆円の減額とする。5年物は同2.4兆円減らす。1年割引短期国債も年1.2兆円の減額となる。

リニア中央新幹線の建設前倒しに伴う長期融資に対応するため、今年度の途中から増発した40年物の発行ペースは変えない。当初ベースでの比較では0.6兆円の増額となる。

一方、減額に伴う流動性を確保するため、流動性供給入札の拡充に踏み切る。

先物取引の決済銘柄に使用される残存5年から15.5年ゾーンを6.6兆円、今回減額対象となる20年物を補う15.5年から39年ゾーンを3.0兆円とし、それぞれ0.6兆円増やす。1年から5年ゾーンは1.2兆円に据え置く。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナに米軍派遣せず、欧州に防衛費増額要求へ=

ワールド

米関税措置、世界経済への影響言及は時期尚早=IMF

ワールド

米財務長官が今週ウクライナ訪問、希土類鉱物巡り協議

ワールド

「人類運命共同体」構築に向け協力=AIサミットで中
MAGAZINE
特集:ガザ所有
特集:ガザ所有
2025年2月18日号(2/12発売)

和平実現のためトランプがぶち上げた驚愕の「リゾート化」計画が現実に?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップルは激怒
  • 3
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観察方法や特徴を紹介
  • 4
    世界のパートナーはアメリカから中国に?...USAID凍…
  • 5
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 6
    0.39秒が明暗を分けた...アルペンスキーW杯で五輪メ…
  • 7
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 8
    極めて珍しい「黒いオオカミ」をカメラが捉える...ポ…
  • 9
    便秘が「大腸がんリスク」であるとは、実は証明され…
  • 10
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 5
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 6
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 9
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 10
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中