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米利上げの論拠、明らかに強まった=FRB理事
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11月29日、米FRBのパウエル理事は、利上げを行う論拠が明白に強まったと述べた。写真はワシントンで2012年12月撮影(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル理事は29日、11月初旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、米国で利上げを実施する論拠は「明白に強まった」と述べた。
同理事は経済見通しについて行った講演で、FRBは金融政策に対しこれまで忍耐強い姿勢で臨んできたが、インフレ率の上昇が進むなか、行動が緩慢になり過ぎれば手が付けられない状態になる恐れがあると指摘。
「雇用創出のペースは堅調で、インフレ率も2%に向け徐々に上昇している」とし、「これまでに入手したデータから米経済は健全なペースで成長していることが示されている」と述べた。
そのうえで「11月初めの前回のFOMC以降、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標の引き上げに向けた論拠は明らかに強まっていると考えている」と述べた。
投資家やエコノミストらは90%程度の確率で12月に利上げがあると予想している。来年はトランプ新政権の行方次第だが、現時点で最低2回の利上げが見込まれている。
パウエル理事は、財政出動により社会基盤や産業基盤など公共インフラへの投資が増えれば、成長の足かせ要因とみられる民間セクターの低い生産性は押し上げられる可能性があるとする一方、成長自体は年前半以降、明らかに強まっているとも指摘。「経済は今後も過去数年間の流れを引き継ぎ、成長率は2%程度、雇用の伸びは力強く、労働市場は引き締まり、インフレは2%目標に向かって上昇すると予想される」と述べた。
*内容を追加して再送します。