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米FRB、銀行ストレステスト強化の可能性=タルーロ理事
10月21日、米FRBのタルーロ理事は大手金融機関の資本と流動性が金融システムの保全に十分かどうか審査するため一段の措置を導入する可能性があると述べた。写真は7月12日、ワシントンで講演する同理事(2016年 ロイター/Gary Cameron)
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のタルーロ理事は21日、FRBは大手金融機関の資本と流動性が金融システムの保全に十分かどうか審査するため、一段の措置を導入する可能性があると述べた。ただこの日の講演では金融政策については触れなかった。
同理事はコロンビア・ロー・スクールで行った講演で、破たんした場合に経済に大きなリスクをもたらすと考えられる大手金融機関に対するストレステスト(健全性審査)の強化に向けたFRBの調査に肯定的な見方を表明。
同調査の結果、現在の資本要件や破綻時の処理計画「リビングウィル(生前遺言)」の策定などの要件に、資本・流動性をめぐるストレステストにマクロプルデンシャル面での様相を追加することが検討される可能性があると述べた。
そのうえで、2010年の米金融規制改革法(ドッド・フランク法)を受け、規制を強化するべきなのか、緩和するべきなのか、決定するのはやや困難になっていると指摘。ただ、FRBは資本・流動性要件の達成を回避しようとする金融機関に対し厳しく目配りしていく必要があるとの見解を示した。