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来年の中国成長率6.8%に減速、人民銀が経済見通し公表

2015年12月16日(水)20時46分

 12月16日、中国人民銀行は、2016年の経済成長率は6.8%となり、今年の見通し6.9%から減速する可能性が高いとの見方を示した。写真は北京の人民銀行本部。2014年11月撮影(2015年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京 16日 ロイター] - 中国人民銀行は、2016年の経済成長率は6.8%となり、今年の見通し6.9%から減速する可能性が高いとの見方を示した。16日公表した調査報告で明らかにした。

来年の消費者物価指数(CPI)上昇率は1.7%となる一方、生産者物価指数(PPI)は1.8%低下すると見通している。

固定資産投資は10.8%の伸び、小売売上高は11.1%増、輸出は3.1%増、輸入は2.3%増と予想している。

報告書は「過大生産能力や利益の減少、不良債権の増加などにより成長への下方圧力は当面続く」と指摘した。その上で「2016年は明るい要素が徐々に増えていく」として、今年打ち出した財政・金融政策の効果が来年上半期に表れ始めるとの見方を示した。

人民元の実質実効レートが最近上昇していることで中国の輸出に圧力がかかっていると分析し、貿易額加重平均でみた元相場を安定させることが輸出業者にプラスになると指摘した。

中国政府直属のシンクタンクである中国社会科学院(社科院)は16日、国内経済に関する報告書(ブルーブック)を公表し、2016年の経済成長率は6.6─6.8%に鈍化するとの見通しを示した。外需の不振や国内投資の減速が足かせになるとしている。

来年の財政赤字を、今年の見通しの1兆6200億元から2兆1200億元(3276億ドル)に拡大すべきと主張した。この水準なら、赤字が国内総生産(GDP)比3%以内に収まるとしている。

社科院のエコノミストは記者会見で「中国経済は下振れ圧力とデフレ圧力に直面しているため、財政政策を強化する必要がある」と強調した。

*内容を追加します。

ロイター
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