ニュース速報

ビジネス

ドルが対ユーロで地合い回復、ECB総裁発言受け=NY市場

2015年12月05日(土)09時51分

 12月4日、ニューヨーク外為市場では、ドラギECB総裁が必要に応じて一段の措置を導入する用意があると発言したことを受け、ドルが対ユーロでやや地合いを取り戻した。マドリードで3月撮影(ロイター/Sergio Perez)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - 4日のニューヨーク外為市場では、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要に応じて一段の措置を導入する用意があると発言したことを受け、ドルが対ユーロでやや地合いを取り戻した。

ECBは前日の理事会で中銀預金金利を引き下げるとともに、資産買い入れプログラムの6カ月延長などを決定。ドラギ総裁はニューヨークで行った講演で、ECBは必要に応じて一段の措置を導入できるため「2%のインフレ目標を遅延なく達成できると確信を持って言える」と発言。より大胆な措置を見込んでいた市場の失望を招いたことについては、「一連の措置は市場の期待に応えるためのものではなかった」と述べた。

ドラギ総裁の発言を受けユーロ/ドルは1.08360ドルまで下落。ただ、前日につけた1カ月ぶり高値の1.09810ドルからそれほど大きくかい離はしていない。

終盤の取引でユーロ/ドルは0.67%安の1.08680ドル、ドル/円は0.49%高の123.200円で推移している。

朝方発表された11月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が21万1000人増と、予想の20万人増を上回った。これについてBMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の世界外為戦略部門責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「米連邦準備理事会(FRB)の利上げはこれで固まった」と指摘。

BKアセットマネジメントの外為戦略部門のディレクター、キャシー・リエン氏も「今回の雇用統計でFRBによる金融引き締めは保証された」とし、「このためにドルが対円で上昇した」と述べた。

*見出しを変更し、写真を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、イラン核施設への限定的攻撃をなお検討=

ワールド

米最高裁、ベネズエラ移民の強制送還に一時停止を命令

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 6
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 7
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 8
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 9
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 10
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中