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りそなHD、市場部門の運用能力強化へ新体制
5月20日、りそなホールディングスは、市場部門の運用能力を強化するための体制整備に着手した。写真はりそな銀行のロゴマーク。都内で2010年11月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 20日 ロイター] - りそなホールディングス<8308.T>は、市場部門の運用能力を強化するための体制整備に着手した。傘下のりそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行に分かれていた市場運用部門の企画ラインを統合し、持ち株会社に新しい組織を設けた。
今後、有価証券運用利回りの向上につなげていきたい考えだ。東和浩社長が、ロイターの取材で明らかにした。
4月に持ち株会社の直轄の組織として新たに「市場企画部」を設立した。りそなグループ傘下の3行は、余資を利用して国債などの有価証券投資を行う市場運用部門を持っているが、同じグループ内でありがなら各行のポートフォリオが異なるため方針がばらばらで効率的な運用ができなかった。埼玉りそなや近畿大阪は取れるリスク量も小さいため、国債よりもリスクの高い外債や株式などの運用が限定的にならざるを得なかった。
新しい組織では、各行の市場部門が担っている企画機能を一元化し、市場への対応力を高める。日銀が量的・質的金融緩和で市場から大量に国債を購入しているため、国債に頼ってきた資金運用が難しくなっていることも背景にある。
東社長は「バーチャルに一体的な運用ができる体制を整える。運用情報を共有したり、新しい運用人材の育成に取り組み、有価証券運用の利回りを上げていく」と語った。
(布施太郎)