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昨年10─12月の需給ギャップ‐0.1%に改善=日銀

2015年04月09日(木)16時35分

 4月9日、日銀は公表した4月の金融経済月報で、景気は「緩やかな回復基調を続けている」との従来判断を据え置いた。都内で昨年12月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 9日 ロイター] - 日銀は9日、昨年10─12月の需給ギャップがマイナス0.1%だったとの試算を公表した。7-9月のマイナス0.4%から改善した。もっとも7-9月については従来試算値のマイナス0.3%から下方修正した。

生産設備や雇用の需給を数値化した需給ギャップは、物価の基調を決める要素として日銀が予想物価上昇率とともに重視している。プラス方向に進むと需要超過・供給過小で物価を押し上げる力が大きくなる。昨年1-3月に6年ぶりにプラスに浮上したが、消費増税後マイナス圏にある。

<短観から推計の需給ギャップは改善継続へ>

需給ギャップは計算に時間がかかるため、代りに日銀は短観の設備判断と雇用人員判断をもとに「短観加重平均DI」を作成している。今回公表された1─3月分は10.65の需要超過となり、昨年10─12月の9.05から超過幅は拡大。企業の見通しから試算した4─6月分も11.65で、需要超過幅の拡大が続く見込み。

<4月月報、4─6月の生産見通しを下方修正>

同時に公表された4月の金融経済月報では、景気は「緩やかな回復基調を続けている」との従来判断を据え置いた。

4─6月の鉱工業生産について、「不確実性は大きいが、直近2四半期の高めの伸びの反動もあり、いったん横ばい圏内の動きになるとの感触」と指摘。3月時点での「ペースを鈍化させつつも増加基調が維持される」との判断から下方修正した。

月報ではことし4月の消費者物価指数の上昇率について、昨年の消費増税で公共料金の増税が5月にずれ込んだため、増税分を除いた実質の上昇率を試算するには、生鮮を除く指数(コアCPI)で0.3%、食料・エネルギーを除く指数(コアコアCPI)で0.2%差し引く必要があると指摘した。

*内容を追加します。

(竹本能文)

ロイター
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