ニュース速報

ビジネス

ドル下落、米金利上昇ペース緩やかとの観測で=NY外為市場

2015年03月21日(土)14時52分

 3月20日、ニューヨーク外為市場では、米国の金利上昇ペースが予想よりも緩やかなものになるとの観測から、ドルが広範な通貨に対して下落した。 写真はドル紙幣。ソウルで2013年8月撮影(2015年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ニューヨーク 20日 ロイター] - 20日のニューヨーク外為市場では、米国の金利上昇ペースが予想よりも緩やかなものになるとの観測から、ドルが広範な通貨に対して下落した。

終盤の取引で、ドル/円は0.5%安の120.61円。週初からは約1%の下落となる。ドルはユーロに対して1.3%安1.0796ドル。週初からは3%の下落となり、1週間の下落率としては2011年10月以来最大となった。

ドルはスイスフランのほか、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨に対しても下落した。

米連邦準備理事会(FRB)が18日に公表したFRB当局者の経済見通しによると、2015年末時点の適正なフェデラルファンド(FF)金利見通しの中央値は0.625%と、12月時点の1.125%から大幅に引き下げられた。

ノムラの世界外国為替部門責任者、ジェンス・ノードビグ氏は、FRBの金利見通しの大幅な下方修正について、前回見通しを発表した12月以降、ドル高が急速に進んだことが背景にあると指摘。

「FRBがドルの急激な動きに敏感になっていることが示された。ドル高がさらに進めば、利上げ開始時期が一段と遅くなる可能性もある」との見方を示した。

ただ市場では、ドルの下落は一時的なものとの見方も出ている。ジャネイ・モンゴメリ・スコットの首席投資ストラテジスト、マーク・ルスキーニ氏は、この日の下落は一種の調整だったとし、米国外の中央銀行が緩和策をとるなか、ドルの地合いは依然として強いと見ていると述べた。

*写真を追加して再送しました。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マグニフィセント7決算発表開始、テスラなど=今週の

ワールド

イスラエル首相「勝利まで戦う」、ハマスへの圧力強化

ワールド

対米関税交渉、日本が世界のモデルに 適切な時期に訪

ワールド

米イラン、核合意への枠組みづくり着手で合意 協議「
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボランティアが、職員たちにもたらした「学び」
  • 3
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投稿した写真が「嫌な予感しかしない」と話題
  • 4
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 5
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 6
    体を治癒させる「カーニボア(肉食)ダイエット」と…
  • 7
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 8
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 9
    ロシア軍、「大規模部隊による攻撃」に戦術転換...数…
  • 10
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 3
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 4
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 9
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 10
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 10
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中