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実質GDP10─12月期2次速報は下方改定、消費上振れで在庫投資が下押し

2015年03月09日(月)12時14分

 3月9日、内閣府が発表した2014年10─12月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は、1次速報値から下方改定となった。都内で2月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 9日 ロイター] - 内閣府が9日に発表した2014年10─12月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は、前期比プラス0.4%(1次速報値プラス0.6%)、年率プラス1.5%(1次速報値プラス2.2%)に下方改定された。民間在庫の寄与度下方改定や設備投資の下振れが全体を押し下げる主因となった。

ロイターの事前予測調査では、中央値は前期比プラス0.6%、年率プラス2.2%と、1次速報から横ばいの見通しだったが、予測を下振れた。

内閣府によると、このうち民間在庫投資の下振れ要因は、「仕掛品在庫」のほか、自動車や衣服を中心に「流通在庫」が下方改定された。

個人消費は前期比プラス0.3%からプラス0.5%へと上方修正されており、消費が想定を上回ったことで在庫が削減された可能性があり、結果的に民間在庫の寄与度はプラス0.2%からマイナス0.2%に下振れた。

「増税後に積み上がった在庫が一段と削減されたことが今回の下方修正の主因であったことは、後々の日本経済にとって悪くない材料」(農林中金総合研究所・主席研究員の南武志氏)との見方もある。

公的資本形成(公共事業)も前期比プラス0.6%からプラス0.8%へと引き上げられた。

一方で、民間設備投資は、前期比プラス0.1%からマイナス0.1%へと下方改定。財務省が2日に発表した法人企業統計を加味した結果、1次速報段階で仮置きされていた数字を下回り、前期比プラス0.1%からマイナス0.1%となった。

設備投資はこれで3四半期連続の減少となった。みずほ証券では「好調な企業業績のわりに設備投資が伸びない点はネガティブと言わざるを得ない」とコメントしている。

1─3月期の見通しについて、バークレイズ証券では、「実質GDPが前期比年率3%前後まで加速し、その後も潜在成長率を越えるスピードでの景気回復が続く」と見ている。米国向けを中心とする輸出、人手不足による非製造業による設備投資、サービスを中心とする個人消費の好調などがけん引すると予測している。

*内閣府の発表資料は以下のURLをご覧下さい。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html

*内容を追加します。

(梅川崇 中川泉 編集:吉瀬邦彦)

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