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急激な円高進行に懸念表明、必要なら適切に対応=浅川財務官
[東京 4日 ロイター] - 浅川雅嗣財務官は4日午後、金融庁・財務省・日銀による国際金融資本市場に関する情報交換会合(3者会合)後に会見し、年明け後の急激な円高進行に対して懸念を表明したうえで、必要があれば適切に対応するとのスタンスにまったく変わりはないと強調した。ドル安・円高の背景として日米金利差の縮小も一因との認識を示した。
<G7・G20でも協調確認>
ドル/円は前日の海外市場で一時104円台に急騰、4日午後の東京市場では108円台前半での取引になっている。
浅川財務官は、為替動向について昨日の海外市場で「極めてボラティリティの高い動きがみられた。こうした動きに関しては、強い懸念を持っている」とし、今後の動向についても「引き続き緊張感を持って注視したい」と警戒感を示した。
そのうえで、主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議においても、「(為替の)過度な変動は経済・金融の安定に望ましくない」との認識が共有されていると述べるとともに、「必要に応じて協調していこうということも確認されている」と説明した。
為替変動に対して「必要なことがあれば適切に対応するというスタンスはいささかも変わりない」と強調した。
<円高、日米金利差縮小も一因>
円高進行の背景に米国の利上げ停止観測があるのでは、との質問に対して「日米金利差縮小が一つ(の理由)」との見方を示した。
日銀の追加緩和手段が限られていることが円高進行の一因ではないか、との質問には「日銀は早期に物価目標を達成してほしい」と述べ、「黒田東彦総裁が強力な金融緩和を続けると言っており、信頼している」と語った。
*内容を追加しました。
(竹本能文、伊藤純夫)