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インド中銀、レポレートを6.50%に据え置き 予想通り
[ムンバイ 5日 ロイター] - cdインド準備銀行(中央銀行)は5日の金融政策委員会で、政策金利であるレポレート
ロイター調査では、アナリスト70人中64人が据え置きを予想していた。政策委員6人の全会一致で決定した。
また融資拡大の促進に向け、銀行に義務付ける債券保有比率を低下すると発表。2019年1─3月期から開始し、預金の18%に達するまで、同比率を四半期ごとに25ベーシスポイントずつ引き下げる。
同率は現在は19.50%。引き下げにより銀行融資の拡大が促進されると見られている。
中銀は金融政策のスタンスについて「調整された引き締め(calibrated tightening)」を維持。声明で「国内のマクロ経済的なファンダメンタルズを一段と強化するに適切な時期となっている」とし、「インフレ見通しが大きく下方修正され、原油価格など前回指摘したリスクの一部が後退したものの、インフレ見通しを巡る一部の先行き不透明感は払しょくされていない」とした。
中銀はインフレ率について、来年3月末時点で2.7─3.2%になるとし、従来の3.9─4.5%から下方修正した。ただ、2019/20年度の上半期には3.8─4.2%に戻すとし、リスクは上向きに傾いているとの見方を示した。
ANZ銀行のインド担当エコノミスト、シャシャンク・メンディラッタ氏は「インフレ率が向こう3、4・四半期は4%を下回る水準で推移するとの見方を踏まえ、中銀は向こう2、3・四半期は金利を据え置くと見られる」と述べた。
経済成長率について、中銀は18/19年度(来年3月まで)の見通しを7.4%に据え置いた。7─9月期に予想外に成長が鈍化したことを受け、市場では中銀は通年見通しを下方修正するとの見方が出ていた。
中銀は6月に金融引き締めサイクルを開始。直近の8月の利上げまでに政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げた。
ただ韓国やインドネシアなど他のアジア諸国の中銀が利上げを実施する中、インド中銀はその後は利上げは打ち止め。野村のインド担当エコノミスト、アウロディープ・ナンディ氏は「インドは緩やかに低インフレ・成長減速期に入りつつある」とし、「インド中銀は19年初頭に『中立的』とのスタンスを変更する公算が大きい」との見方を示した。