コラム

バウアー気取りのビンラディン・ハンター

2010年06月17日(木)14時49分

 単身ウサマ・ビンラディン狩りに出かけたアメリカ人建設労働者、ゲーリー・ブルックス・フォークナーがパキスタン北部で逮捕され、ブロガーたちの間でかなりの話題になっている。だが、自分の手でテロ退治をしようとしたジャック・バウアー気取りの男はフォークナーだけではない。

 6年前、アフガニスタン警察はカブールで米陸軍の元特殊部隊員をカブールで逮捕した。ジョナサン・キース・アイデマ(偶然にもあだ名は「ジャック」)はビンラディンの息の根を止めるために6人の部下を引き連れ、自前の拷問施設まで運営していたという。04年7月19日付けのロサンゼルス・タイムズ紙は次のように書いている。


 元特殊部隊兵士で重罪犯のアイデマは、彼が率いるアメリカ人とアフガニスタン人の混成部隊はあと少しでアルカイダの指導者を捕まえるところだったと主張している。


 アイデマは8人のアフガニスタン人を12日間も逆さ吊りにした罪で10年の刑を受けたが、アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領の恩赦を得て刑期半ばで釈放された。英雄ぶって逆に捕まるぐらいなら、テロとの戦いはやはりプロに任せておくのが一番だろう。

──ブライアン・ファン
[米国東部時間2010年06月15日(火)12時19分更新]

Reprinted with permission from FP Passport, 17/6/2010. © 2010 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.

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国際政治学者サミュエル・ハンチントンらによって1970年に創刊された『フォーリン・ポリシー』は、国際政治、経済、思想を扱うアメリカの外交専門誌。発行元は、ワシントン・ポスト・ニューズウィーク・インタラクティブ傘下のスレート・グループ。『PASSPORT:外交エディター24時』は、ワシントンの編集部が手がける同誌オンライン版のオリジナル・ブログ。

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