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匿名|ミャンマー

Business JournalによるキリンHDミャンマー関連ニュースに寄せて

キリンホールディングス本社「Wikipedia」より

今回は気になるミャンマー関連ニュースの話題を取り上げたい。
こちらの記事を参照して欲しい。
「キリン、ミャンマー国軍企業と合弁、軍クーデター後も...国内で不買運動、問われる人権意識」

キリンHDは8月10日、21年12月期中間決算(1~6月)を発表する。
ミャンマーのクーデターについてミャンマーの経済に大きく関わるキリンが何を語るのかは注視しなければならない。
クーデターが起こって早い段階で、キリンHDはMEHLとの提携を解消する方針を明らかにした。
その上で、「ミャンマーから撤退することを考えていない」との事。
その心意気は素晴らしいと思うが、果たしてその後の行動がその素晴らしい言葉に値するものだったのかどうかは厳しく晒されるべきだと思うし、そうならざるを得ない。
ミャンマーの人々からすると大袈裟ではなく命に係わる問題なのだ。
軍に資金が流れるというのはそれほどの事なのである。
関わる日本企業にはそれ相応の責任があってしかるべきだ。

これまで日本からミャンマーへの対応は官民どちらも決して大きな効果を上げているとは言えない。
ミャンマーに関わる最大手企業といえるキリンHDが2月以降どう対応してきたのか、これからどうしていくのか。
正直あまり期待は出来ない。
ミャンマー国難のこの状況に際して日本政府からのバックアップも期待できないなど逆風が多い中で、大手とは言え一企業であるキリンHDに一体何が出来るのかという絶望に似た思いは拭えない。

しかし、ここでミャンマーの経済に大きく影響を与えているこの日本企業がこの苦難の中、希望が持てる施策を発表する事ができればそれは非常に大きな力になることは間違いない。
淡い期待なのかもしれないが、それでも私はその期待は捨てきれない。

ただし、その希望は届かなかったとしても、むしろ届かない可能性が高いとみているからこそ最も注視しないといけないことがある。
この8月10日キリンHDの中間決算発表に対する軍の動きである。
既にここに来るまでに圧力はかかっているだろう。
基本的に状況は圧倒的に不利なのである。
キリンは大きな大きな人質を常に取られているような状況なのだ。

もし、明らかに違和感を感じるような発表しかなかった場合、軍がなんらかの圧力をかけている事は間違いない。
その場合大事なのはその事に対するキリンHDや日本政府などの非難より、軍が裏で何をしているのか、そしてその事に対処するには一体何をしなければいけないのか、どんな事が出来るのか。

軍に取って大きな資金源であるこの企業活動になんの動きも無いとは考えられない。
そして全国的な不買運動が起こったといってもこの半年間で息の根を止めるまでには至っていない。
勿論私はあれ以降ミャンマービールを飲んではいないが、これだけ大きな成績を上げているビールだ、不買運動だけで軍を追い込める訳はない。
仮に壊滅してしまったとすればそれはそれでミャンマー国民にとっては大きな損失でもある。
願わくは、軍を完全に排除した状況で続けていけるのが最も望ましいのだ。
キリンHDには何とか頑張っていただきたい。

これだけ愛されたミャンマービールは国民の大きな財産である。
これ以上ない困難な問題であるが、正しく国民のもとに返される為の企業施策を打ち出して欲しい。
それが叶えばむしろキリンHDの企業価値は跳ね上がること間違いない。
それはミャンマー国民だけでなく、我々日本国民にとっても大きな利益なのである。
決して他人事はない問題として皆さんにも関心を寄せていただきたいと願っています。

キリンがクーデター禍による経営をどう語るのか。
8月10日に注目したい。

 

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