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南アフリカ治安悪過ぎで売れ残るW杯チケット
6月11日に開幕するサッカーのワールドカップ南アフリカ大会。開幕まであと70日余り、スタジアムやインフラの建設は何とか間に合いそうだが、チケットの売り上げが予想ほど伸びていない。特に国外での売り上げが悪いのは、外国人にとって治安が最大の懸念になっているためだ。
南アフリカの暴力犯罪の発生率は世界でも最悪のレベル。警察は治安を良くすると請け合ったが、その自信は2月に起きた殺人事件で打ちのめされた。ヨハネスブルクから車で2時間の距離にあり、代表チームやファンが利用するリゾート地サンシティー・メガリゾートのマーケティング責任者が殺害されたのだ。
この殺人事件は同じく2月に発生した強盗事件と共に世界の注目を集め、世界最大のスポーツイベントを開催するのには危険な国という懸念があらためて広がった。
FIFA(国際サッカー連盟)のジェローム・バルケ事務局長は英紙の取材に、チケットの売れ行きは予想を下回っていると認め、南アフリカ国民向けの料金を110ドルから20ドルに引き下げたと語った。金銭的に手の出なかった熱狂的な地元のサッカーファンにとってはまたとない恩恵だ。
バルケによれば、金融危機の影響で高所得者層向けチケットを値下げする可能性もあるという。
*グローバル・ポスト特約
GlobalPost.com
[2010年4月 7日号掲載]