コラム

日本は四季から「二季」へ? 人生の「青春」も「白秋」も季節の風物詩も失われつつある?

2023年07月01日(土)12時00分
周来友(しゅう・らいゆう)(経営者、ジャーナリスト)

そう考えると、温暖化が進み、穏やかで過ごしやすい春と秋が短くなりつつある日本では、人として成長していく青春も、晩年に人生の実りを楽しむ白秋も失われつつある──と言ったら言いすぎだろうか。

近頃は温暖化の影響で花の開花時期もずれ、和歌や俳句の季語も実態にそぐわなくなっている。もちろん、季節的な表現への違和感は今に始まったことではなく、そもそもの原因は明治維新後、暦を旧暦から新暦に移行したことにある。新暦になったことで旧暦を基にした表現や文化が体感と合わなくなったのだ。

天の川が見えるはずの七夕に雨が多いのも、新暦の7月7日だから。そこに温暖化が追い打ちをかけ、季節感の喪失と違和感は顕著になるばかりだ。

このままでは、日本の魅力も大幅ダウンとなりかねない。四季があるはずの中国からの観光客が日本の四季を楽しみにしているのは、日本ほど風物詩が豊かな国はなかなかないから。春の桜、秋の紅葉、旬の食材......。もしそれらがなくなれば、インバウンドどころではないだろう。

伝統的習慣の再評価とともに、私たちは温暖化対策の加速に本腰を入れなくてはならない。


Zhou_Profile.jpg周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院修了。通訳・翻訳の派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレント、YouTuber(番組名「周来友の人生相談バカ一代」)としても活動。

プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)
・ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏投資家心理、1月予想以上に改善 底打ちの兆

ビジネス

中国AI研究者、米国との技術格差縮小可能と指摘 課

ビジネス

25年世界スマホ出荷2%増、アップルがシェア20%

ビジネス

26年の原油価格は下落へ、供給増で=ゴールドマン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋力はなぜパワーを必要としないのか?...動きを変え…
  • 10
    美男美女と話題も「大失敗」との声も...実写版『塔の…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story