最新記事
米大統領選

規制論はどこへ...「反TIkTokの2人」も夢中で投稿 米大統領選は史上初の「TikTok選挙」に?

The TikTok Election

2024年6月25日(火)14時32分
キャサリン・ファン

CIRCLEの調査では、若者の51%は民主党候補を支持する可能性が高く、共和党候補を支持しそうな若者は30%だった。ただ、最近の調査では、トランプ支持者が急増している可能性がある。

4月に発表されたハーバード・ユース調査では、30歳未満の有権者で、バイデンの支持率は45%、トランプは37%と、その差は8ポイントしかなかった。


また、若い女性では33ポイントも差がつく一方で、若い男性ではわずか6ポイント差だった。一方、30歳未満の非白人有権者ではバイデンのリードは43ポイントだったが、同年齢の白人有権者では3ポイント差だった。

「トランプ陣営もバイデン陣営も、TikTokを有効活用して、選挙結果を左右する可能性がある若者票を取り込もうとしている」とハガティは言う。だが、「どちらもテレビが普及する前に生まれた候補だから、(若者とのギャップを埋めるのは)そんなに簡単ではないだろう」。

トランプにとっての爆弾

TikTokは、ヒスパニック系と女性という別の重要な有権者層でもよく使われている。

ピューの調査によると、ヒスパニックの成人の半数近くがTikTokを使用しているのに対して、黒人では39%、アジア系では29%、白人では28%にとどまる。また、女性では40%が使用しているのに対して、男性では25%だ。

ヒスパニックの有権者は、前回の20年大統領選挙以降に390万人増えた。一方、今回の選挙ではリプロダクティブライツ(性と生殖に関する権利)が重要な争点となっており、従来よりも多くの女性が選挙に行くとみられている。

だが、ジョージ・ワシントン大学メディア・公共政策大学院のデービッド・カーフ准教授は、TikTokブームは、「他のソーシャルメディアの人気低下の反動にすぎない」とみる。「TikTokは、X(旧ツイッター)がもたらした空白を埋めているだけだ」

だから、「トランプとバイデンがどのようにTikTokを使っても、最終的な選挙結果にさほど影響はないと思う」とカーフは語る。

それよりもカーフが注目するのは、トランプが不倫相手に支払った口止め料の処理をめぐる裁判で、有罪評決が下されたことだ。「トランプの量刑判決が下されるのは、今年の共和党全国大会の4日前だ」と、カーフは言う。

「前例のないことだ。その判決は、トランプの選挙対策チームがソーシャルメディアに投稿するどんな動画よりも(選挙に)大きな影響を与えるだろう」

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

大企業・製造業DIは4期連続の改善、非製造業は横ば

ワールド

米政権、左翼運動「アンティファ」対策に関する国際会

ビジネス

企業の消費者物価見通し、1年後は前年比+2.6%・

ワールド

コロンビア中銀が2会合連続利上げ、政府との意見対立
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中