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企業側にもメリットが? 給料そのまま「週休3日」が増えている理由【アニメで解説】

2024年6月25日(火)10時54分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
スマートフォンを手に持った女性

Newsweek Japan-YouTube

<導入企業が徐々に増えている「週4勤務」について解説したアニメーション動画の内容を一部紹介する>

20世紀の先進国におけるスタンダードは「週5勤務」だったが、今日では「週4勤務」を導入する企業が増えている。労働時間を週40時間から週32時間に短縮しつつ、仕事量も給料も減らさない、という仕組みを導入している企業もある。

こうした取り組みにより、企業はどんな恩恵を得られるのか──。

本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「これからは「週4勤務」の時代! 導入企業が語る「効果と副作用」とは?【アニメで解説】」の内容をダイジェスト的に紹介する。

◇ ◇ ◇

「週4勤務」の説明

「週4勤務」制の推進派のバーニー・サンダース米上院議員は「悲しいことだが、ほかの豊かな先進諸国に比べて、アメリカ人はずっと長く働かされている」と語る。

「2022年の数字で、アメリカの労働者は勤勉で知られる日本の労働者より年間204時間も多く働いていた。イギリスの労働者より279時間、ドイツの労働者より470時間も長く働いていた」

バーニー・サンダース米上院議員

本誌の委嘱で英調査会社レッドフィールド&ウィルトン・ストラテジーズが実施した世論調査によれば、週4勤務を最も望んでいるのはミレニアル世代だ。

4月6~7日にアメリカの有権者4000人を対象に実施した調査で、回答者の63%が週4勤務に賛成。46%は週4勤務の導入によって「労働者の生産性が上がる」と考えた。賛成が最も多かったのは30~40代のミレニアル世代で、回答者のほぼ4分の3(74%)が労働時間の短縮を望んでいた。

newsweekjp_20240624080146.jpg

本誌では週4勤務を導入した企業を取材。すると対象企業の過半数から「従業員のワークライフバランスに大幅な改善が認められた」「過労で燃え尽きる従業員の数が減った」「従業員の定着率が向上した」との回答が得られた。

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ただし、24時間体制でのサービス提供を求められる医療機関などでは、就業時間の管理や人員の配置の観点から導入は難しいという。

また、今さら週4勤務への移行を望まないという年配世代もいる。しかし、これからの職場を担うのはミレニアル世代やZ世代であり、給料よりもプライベートを優先する若者が増えている以上、働き手を集めるためにも企業は彼らのニーズに応える必要がある。

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■より詳しい内容については動画をご覧ください。

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