最新記事
ネットで話題

中古物件の地下に隠し部屋発見!その「謎の空間」が存在する驚愕の理由

New Homeowners Discover Secret Basement in Century-Old Home

2024年5月30日(木)13時40分
アリス・ギブス
(写真はイメージです) Mick De Paola-Unsplash

(写真はイメージです) Mick De Paola-Unsplash

<ロンドンのカップルがビクトリア朝時代の住宅に隠された地下室を発見。その空間は何に使われていた?>

英国ロンドンのカップルが、新しく購入したアパートメントの部屋をリノベーションしていた時に驚くようなものを発見したとして、SNSで共有している。隠されていた地下室だ。

【動画】中古物件の地下に隠し部屋発見!その「謎の空間」が存在する驚愕の理由

キャロライン・ゲイル・デンビーとそのパートナーは、ロンドンのクリスタル・パレスにあるアパートメントで、腐った床板を持ち上げたとき、高さ約215センチ、長さ約915センチの空間を発見した。

「私たちはその空間を、腐った床板を持ち上げたときに見つけた。全部掘り出すには1年かかった。作業の多くを自分たちだけでやったので」デンビーは本誌の取材に対して、そう話した。

このアパートメントは、ビクトリア朝時代の住宅の一部で、床下に石炭を貯蔵するための空間があったと見られる。

19世紀初頭から20世紀半ばにかけて、ロンドンのような大都市では、住宅の暖房に主に石炭を使っていた。地下空間が石炭貯蔵庫として使われ、そうした貯蔵庫にはしばしば、石炭を直接届ける「石炭シュート」がつながっていた。

英国では、1956年に大気浄化法が施行され、無煙燃料しか使用できない「排煙規制区域」が町や都市に導入された。その結果、住宅の暖房は、石油やガスに移行せざるを得なくなり、石炭貯蔵庫や石炭シュートの多くが使われなくなった。

デンビーとパートナーは、発見した空間を、単なる収納スペースにするのではなく、最大限に活用したいと考えた。そして、使いやすい空間を目指すことにした。

「単なる収納スペースではなく、使い勝手のいい空間にしたかった。ロンドンでは収納スペースもなかなか手に入らないが、少し特別な空間にしたかった」とデンビーは説明する。

リノベーションは簡単ではなかった。カップルは、埃と瓦礫の中で無数の週末を過ごした。しかし、苦労の甲斐があり、小さいながらもスタイリッシュなシネマルームが完成した。

デンビーは、自身のティックトックページ@carolinegaledenbyで、この発見と新しい空間の動画を共有。すでに4万8000回再生されている。

この動画を見たTikTokerのリンは、「最高!!!」と絶賛し、LCPも「なんて素晴らしい変貌だろう!」と書いている。

カップルは動画の最後で、新しい空間をどのように使っているかを紹介している。空間には小さなヒーター、ソファ、プロジェクターが置かれ、ビデオゲームをしたり、テレビを観たりしているようだ。

「同じような経験がある人を見つけたかったため、動画を共有することにした。石炭シュートは、ビクトリア朝時代の住宅によく見られるものだが、小さな空間だ」とデンビーは語る。「ロンドンでは、空間は貴重だ。だから、私たちは幸運だった。多くの作業を自分たちでこなしたため、時間はかかったが、お気に入りの空間になった」

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 教養としてのBL入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月23日号(12月16日発売)は「教養としてのBL入門」特集。実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気の歴史と背景をひもとく/日米「男同士の愛」比較/権力と戦う中華BL/まずは入門10作品

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ノバルティスとロシュ、トランプ政権の薬価引き下げに

ビジネス

中国の鉄鋼輸出許可制、貿易摩擦を抑制へ=政府系業界

ワールド

アングル:米援助削減で揺らぐ命綱、ケニアの子どもの

ワールド

訂正-中国、簡素化した新たなレアアース輸出許可を付
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中