最新記事

ブラジル

ブラジル議会襲撃の陰で米極右スティーブ・バノンはいかに暗躍したか

Steve Bannon's connection to Brazil insurrection by Bolsonaro supporters

2023年1月10日(火)18時51分
イワン・パーマー

ポスト紙によれば、バノンはボルソナロに対して、大統領選の結果に異議を唱えるよう呼びかけ、そうすることで彼に対する支持がさらに高まるし、抗議を促すことができると述べたという。「ブラジルで起きていることは、世界的な出来事だ」とバノンは同紙に語り、さらにこう続けた。「(ブラジルの)国民は、自分たちの選挙権を奪われたと主張している。アメリカで同様の動きがトランプ個人を超える大きな問題に発展したように、この動きもボルソナロ個人を超える大きな問題に発展している」

エドゥアルド・ボルソナロは11月に、バノンが自身のポッドキャスト番組「War Room」で話をした際の動画をインターネット上に投稿した。バノンはこの中で、ブラジル国民は電子投票機が使われたことに怒りの声を上げるべきだと示唆。さらにボルソナロの支持者による抗議デモに言及し、「これが今後どうなっていくのか、とても興味深い」と述べ、抗議デモを「偉大な闘い」だと称賛した。

こうも述べた。「選挙のデジタル化が始まり、投票用紙による投票が出来なくなると、有権者の本人確認ができなくなる。そして票は選挙区から奪われ、集計は集計センターに一元化されるようになる。その理由はただ一つ。選挙を盗むためだ。彼らは、自分たちが国民の支持を得ていないことを知っているのだ」

米議会襲撃事件の証言を拒み禁錮4カ月に

議会など政府建物の襲撃に先立ち、バノンのこの発言の動画がソーシャルメディア上で広まった。

米ハーバード大学のローレンス・トライブ名誉教授(憲法学)は、ツイッター上でこの動画を共有して、次のように書き添えた。「バノンは、トランプがここアメリカで暴動を企てる手助けをする中でも中心的な役割を果たした。下院特別委員会が、トランプやルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長などに加えてバノンも調査対象にする重要性がますます高まった」

バノンは米連邦議会襲撃事件の前日、自身のポッドキャスト「War Room」の中で「明日はあらゆる地獄の門が解き放たれるだろう」と語っていた。米連邦地裁は2022年10月、連邦議会襲撃事件について調査を行う米下院特別委員会の召喚に応じなかったとして、バノンに禁錮4カ月の判決を言い渡した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ICE収容施設でパレスチナ人女性が発作、非人道的

ワールド

スウェーデン、市民権取得規則を厳格化へ 移民抑制図

ビジネス

イーライリリー、次世代細胞療法バイオベンチャーを2

ワールド

エプスタイン氏共犯者、トランプ氏に恩赦要請 議会証
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業績が良くても人気が伸びないエンタメ株の事情とは
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 7
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 8
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 9
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 10
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中