自在に色を変え、AIがドライバーに語りかけるBMWのコンセプトカー登場する
スイッチ類をほぼ排除したシンプルなインテリア
インテリアは類を見ないほどシンプルであり、コックピットにはステアリングホイールがあるのみだ。必要な情報をすべてHUDに表示することから、インパネは廃止される。
フロントガラスは全面がARディスプレイとなり、状況に応じて運転に必要な情報をドライバーに伝える。好みに応じて5段階の表示レベルから選択可能で、それぞれ表示される情報量が異なる。
最小限のレベルでは現在の多くのHUDと同様、フロントガラス下部のみを使い、主に時速のみを表示する。より高いレベルではフロントガラス全体を用い、実際の風景にディスプレイ表示を重ねるAR形式の表示となる。例えば注意すべき急カーブに差し掛かる前に、実際の道路に重ねる形で警告マークを表示するなどの使い方が想定されている。
最大のレベルでは、車窓の光景にARで架空世界の情景を重ねて表示する。自動走行中の使用を念頭に設計されている模様だ。米CNETは、駐車状態でこの機能を利用できれば、運転シミュレーターとしても活用できるのではないかと提言している。
米テックメディアのヴァージは、エクステリアのeインク自体は電子書籍リーダーなどで導入されているテクノロジーであると解説している。自動車への搭載は研究段階であり、走行や洗車に耐える強度やコストなどの課題をクリアする必要があると記事は指摘している。
コンセプトそのままには実現しにくいのが自動車の常だが、Deeのコンセプトがどこまで現実の物となるか楽しみだ。