最新記事

野生生物

研究者も気持ち悪さに逃げだした! ニシキヘビの体内からワニが丸ごと引き出される

2022年11月17日(木)19時30分
松岡由希子

体長5メートルのニシキヘビから約1.5メートルのワニが引き抜かれた...... MesquitaFMS-iStock

<フロリダ州では、2000年以降、1万7000匹以上の野生のビルマニシキヘビが駆除されている。体長5メートルのニシキヘビから約1.5メートルのワニが引き抜かれ研究者を驚愕させた......>

ビルマニシキヘビは、東南アジアを主な生息地とする最大級のヘビの一種だ。米フロリダ州では、ペットとして持ち込まれた後、飼い主に捨てられた個体が野生化し、生態系を脅かしてきた。フロリダ州の魚類・野生生物保存委員会(FWC)では、侵入種であるビルマニシキヘビを捕獲時にその場で安楽死処分するように義務付けており、2000年以降、1万7000匹以上の野生のビルマニシキヘビが駆除されている。

>>■■閲覧注意【動画】切開したニシキヘビの体内からほぼ原形のワニが出てくる瞬間

体長5メートルのニシキヘビから約1.5メートルのワニが引き抜かれる

フロリダ州の研究者ロージー・ムーアさんは、2022年11月1日、安楽死した体長約18フィート(約5.4メートル)のビルマニシキヘビの消化管から体長5フィート(約1.5メートル)のワニが引き抜かれる様子を収めた動画をインスタグラムに投稿し、SNS上で話題を集めている。

このビルマニシキヘビは、フロリダ半島南端のエバーグレーズ国立公園で職員によって発見され、安楽死処分された後、解剖と研究試料の採取のため、研究所に引き渡された。肥大してゴツゴツした体の感触があり、その下側を切開してみると、死んだワニが完全な形で現れた。

ビルマニシキヘビは哺乳類、鳥類、爬虫類、ワニまでを獲物にし、これらの食餌をよく丸のみする。顎を大きく広げて自らの体よりもはるかに大きなものすら飲み込むことができるのだ。

研究者たちも、新鮮な空気を吸おうと急いで屋外へ出た

ムーアさんはCNNのインタビューで「死体解剖には慣れているが、かなり気持ち悪いと思った」と当時の状況を振り返る。悪臭もひどく、研究者たちは休憩をとり、新鮮な空気を吸おうと急いで屋外へ出たという。

ムーアさんはインスタグラムの投稿で「フロリダ州南部の亜熱帯気候とビルマニシキヘビの寿命の長さや繁殖力の高さが相まって、ビルマニシキヘビはエバーグレーズ国立公園のような生態学的に敏感なエリアへの侵入に成功した」とし、「ビルマニシキヘビの食餌は幅広いため、様々な野生動物に脅威をもたらしている」と警鐘を鳴らしている。

>>■■閲覧注意【動画】切開したニシキヘビの体内からほぼ原形のワニが出てくる瞬間

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

エクイノール、NY沖風力発電事業取りやめも 米政権

ビジネス

独新政権、EU財政ルールは歳出拡大計画の足かせと想

ビジネス

ヤマハ発、25年12月期の営業利益見通し据え置き 

ビジネス

ロシュ、7億ドルで米ノースカロライナ州に生産施設設
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 9
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 10
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中