「ビールで熱波対策しましょう」英医師のツイートに議論百出
カフェイン飲料は? コーヒーでも水分補給は可能
それでは、ビール以外のドリンクはどうなのだろうか? 暑い日にはアイスコーヒーで活力を取り戻すという人も多いが、カフェイン飲料は水分補給に適しているのだろうか。ギャロウェイ博士は、こちらも適量であれば問題ないと説明している。
博士によるとカフェインについても、アルコール飲料と同じルールが成り立つという。例えばレギュラーコーヒーは、ほとんどが水分でできている。このため、飲んだ分だけ水分摂取量としてカウントして問題ないようだ。
ただし、カフェインにも利尿作用がある。脱水作用はコーヒーの場合、1Lを超えて飲んだあたりから効果をあらわすという。この範囲内に収める限りは、コーヒーも水分補給の手段として成り立つようだ。
気をつけたい猛暑対策、熱中症にも注意を
話題のツイートをしたロバーツ医師は、脱水状態の場合にビールを摂るというツイートを、エアコンなしに熱波を乗り切る10の方法の9番目として紹介している。ビールに手を伸ばす以前に、そもそも脱水状態にならないことも肝心だ。
ロバーツ医師は、日中はカーテンを完全に閉め切ること、氷で冷やしたドリンクで水分補給をすることなどで、室温と体温が上がりすぎないよう対策を勧めている。水分補給を忘れないようにし、絞ったタオルを冷凍庫で凍らせたもので身体を冷やすなども有効だという。
もしも身体に異常を感じた場合、決して軽視しないようにともロバーツ医師は訴えている。火照りを感じたら、真っ先に優先して冷やすべき場所は、頭頂部から後頭部にかけてと足なのだという。耐えられる範囲でできるだけ冷たい水で冷やすよう呼びかけている。
加えて、熱中症の初期症状を把握しておき、早期に気づくことも大切だという。熱中症は立ちくらみや顔の火照り、筋肉痛など、複数の症状を生じることがある。症状が発生した場合には直ちに脇の下などを冷やすなど、適切な対処を呼びかけている。
エアコンの普及率が5%以下ともいわれるイングランドでは、ビールを含めた水分補給に熱中症への注意喚起にと、多方面から猛暑対策が提言されているようだ。日本でも可能な場合にはエアコンをつけ室温を適正に保つなど、体調維持に気をつけて夏を乗り切りたい。