韓国でも夏休みを前に日本旅行熱が再燃しているが、その実情は......
一方、北海道・新千歳空港と沖縄・那覇空港の国際線運航を許可すると発表し、大手旅行会社のハナツアーやモードツアー、ロッテ観光開発などがチャーター便を利用する北海道旅行商品の販売を開始した。
中堅旅行会社の訪日ツアーも好調だ。イエローバルーンツアーは7月から8月に出発する日本行きパッケージツアーの5月の予約が前月の7倍に達し、ベリーグッドツアーの大阪行きパッケージツアーは販売開始からわずか2時間で売り切れた。
日本は観光入国を認める98か国・地域からの入国者に関しては6月1日以降、ワクチン接種の有無に関係なく隔離を免除するが、韓国も6月8日以降の入国者はワクチン接種の有無に関係なく、隔離を免除する。また、日韓両政府は、ビジネス利用者の要望が多い羽田-金浦路線を6月15日から再開する方向で準備を進めている。
日本への旅行は、コロナ禍前の3倍から4倍ほど高額
日韓いずれも観光客の受け入れを再開するが、自由観光とは程遠い。まずは高額な旅行費だ。ハナツアーを例に取ると、7月28日に出発して登別や洞爺などを巡る3泊4日のツアーは292万ウォン、小樽や富良野を巡るツアーは329万ウォンとコロナ禍前の2倍から3倍だ。福岡行き3泊4日のツアーも230〜250万ウォンで、コロナ禍前と比べて3倍から4倍ほど高額だ。
米国や欧州行き航空券もコロナ禍前の2倍以上で、バケーションとインフレを合わせた「バケフレーション」という新造語が登場するなど、夏休みの旅行を断念する人たちも現れている。
ビザも自由旅行にブレーキをかける。韓国政府は個人旅行を認めるが、ビザが発給されるまで時間がかかる。日本政府は団体観光客へのビザ発給を再開し、個人観光客を段階的に受け入れた後、ビザ免除を検討するとみられている。
ビザ免除は相互主義が基本で、韓国政府はビザなし訪問の再開を目指して、日本政府と協議を進めたい考えだが、日本は前段階となる個人観光客へのビザ発給を7月の参議院選終了後に協議すると説明しており、1日でも早くビザ免除を再開したい韓国と慎重な姿勢の日本の間で温度差が生じている。