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ウクライナ支援反露のリトアニア、市民が募金で軍用ドローンをウクライナに購入
Lithuanian Citizens Pool $4.7M to Buy Advanced Drone for Ukraine's Military A.Greeg-iStock.
ウクライナの首都キエフの軍事パレードにも登場したバイラクタルTB2(2021年8月)
<歴史的に初の事例で、一般市民3日で470万ドルを集め、トルコの軍用ドローン「バイラクタルTB2」をウクライナに送る予定>
バルト3国の1つリトアニアで、先進的な軍事用ドローン(無人機)を購入してウクライナに提供しようという募金活動が行われた。
募金活動を行った地元のインターネット放送局の話としてロイター通信が伝えたところでは、多くの一般市民が募金に応じ、3日半で予定額に到達したという。募金総額は約470万ドルで、対ロシア戦でおおいに威力を発揮しているトルコの「バイラクタルTB2」を購入するのに使われる予定だ。
ロイターはまた、「一般市民がバイラクタルのようなものを購入するために募金活動を行うのは歴史上初めて。前代未聞で驚くべき話だ」との駐リトアニアのウクライナ大使の談話を伝えている。
ウクライナは近年、TB2をトルコの企業から20機以上購入したが、今年3月上旬にも16機を追加した。今回のロシアによるウクライナ侵攻では大いに戦果を上げて伝説的な存在となり、ニューヨーク・タイムズによれば「(TB2が)ロシアの無法者たちを幽霊に変える」という歌が生まれたほどだ。
リトアニアはかつてソ連に属し、いまではNATOに加盟している。ロシアのウクライナ侵攻を一貫して激しく非難するとともに、バルト3国のラトビア、エストニアと同様に、ロシアが自国にも侵攻してくることへの懸念を表明してきた。この数カ月は国防の強化に向けて舵を切っている。
次は自分たちが危ないという危機感
リトアニアのガブリエリウス・ランズベルギス外相は27日、ロシアがウクライナにおいて「ジェノサイド(集団虐殺)」を行おうとしていると非難。また、もし和平のためにウクライナが領土をロシアに割譲する事態になれば、それはプーチン政権の行為に「お墨付き」を与えることになってしまうと警告した。TB2購入のための募金に応じたリトアニア人の中からは、血みどろの戦争を終わらせようとするウクライナを支援できてうれしいとの声も聞かれる。
100ユーロ相当を募金した32歳のリトアニア女性はこう語ったとロイターは伝えている。「この戦争が始まる前には、武器を買うことになるなんて誰も考えもしなかった。だが今ではそれが当たり前のことになっている。世界をよりよくするには何かをしなければ」
またこの女性は「ここのところ、ウクライナに武器を支援するために募金していた。勝利まで続けるつもりだ」と述べた。次はリトアニアがロシアに侵攻されるのではという恐怖心もあるという。
ロシアがウクライナへの侵攻を開始してから3カ月以上が経過し、ウクライナの兵士や一般市民が多数、命を落とした。もっともロシア軍は激しい抵抗に遭い、ろくな戦果を挙げるに至っていない。
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