それでもコロナ対策は一定の成果を上げてきたのだから、大したものという見方もあるだろう。一方で厳格なルールではないため、状況の変化に伴い、人々の「ここまでは許される」というラインがぼんやりと変化してきているのも事実だ。

今年3月まで一部地域で発令されていた2度目の緊急事態宣言では、感染者数の減少によるものか、人々の「自粛」が次第にゆるんでいたことが、データから明らかとなっている。

一定の抑え込みまでは日本的な規範で可能であっても、ゼロコロナを目指すような厳格な対策は難しいというわけだ。

一方、中国では厳格なルールベースの取り組みによって、感染者数を限りなくゼロに近づけることに成功した。

もっとも、それは交通違反の摘発とはだいぶ様相が違っている。というのも、制限速度違反をチェックする技術とインフラは整っていても(といっても、都市部などごく一部の地域だけだが)、人々の日常的な行動をチェックする、魔法のような監視技術は存在しない。

では、彼らはどうしたのか? その手法は日本にも応用できるのか? そこに問題点はないのか?

この点について、4月13日発売のニューズウィーク日本版「日本を置き去りにする デジタル先進国」特集に収録の記事「コロナに勝った『デジタル』の正体」で詳述した。

デジタル庁創設など、日本でも大きな変化が始まろうとしている今、何が課題であり、どのような問題が残されているのか。世界の事例から考えたい。

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