トランプの「置き土産」に反発する中国メディア
Chinese Media Attacks American 'Selfishness'
「アメリカの現政権はかつて、アメリカ製の新型コロナワクチンはアメリカ人に『最優先で』接種させると公言した」と社説は指摘。次に来るのは同盟国だろう。「では、発展途上国(の順番)はいつ来るのだろう」
「ワクチンが途上国の国益と安全保障を守る砦になりうるのは、ワクチンの(開発・販売)競争によって、アメリカが自分勝手に決めた(ワクチンの)使用順序が打破された場合だけだ」
また「ワクチンの役割は、戦闘における爆撃機や戦車のようなものだ」とし、ワクチンを手にし、コントロールするのが誰かによって、「将来、パンデミックに対抗する形は大きく変わるだろうし、今日では予測不可能な結果も招きかねない」と指摘した。
人民日報は、諸外国で中国の外交政策が戦闘的な「戦狼外交」だという呼称で問題視されている件について「誹謗中傷」だと異議を唱えた。
「『戦狼外交』は『中国脅威論』の新たなバージョンで、中国を「悪魔」のように描き、中国の外交努力を歪曲する新たな方法と言える」と同紙は主張した。
「中国外交はもっと声を上げるべき」
「その目的は、中国外交に負のレッテルを貼り、真実を知らない外国の人々を中国を憎むように仕向けることだけではなく、善悪をわきまえずアメリカをほめたたえる『知識人』を支援し、中国の立場をおとしめ、中国の精神をくじくことでもある......誹謗中傷を前に、中国外交はもっと声を上げて主張しなければならない」
中国はジョー・バイデン次期アメリカ大統領がどんな路線を取るか注目している。バイデンはトランプほど対立的な姿勢は取らないと見られるが、一方で同盟国との連携を強化して中国を抑え込み、貿易や人権問題、周辺国との領土紛争においても中国の問題行動にブレーキをかけようとするだろう。
トランプの任期はまもなく終わるが、対中問題は今後も長きにわたってアメリカ外交の大きな課題であり続けるだろう。中国の権威主義的行動はその強力な経済成長や技術的な進歩を背景にさらに脅威を増しており、これを抑え込む必要があるという意見では米政界も党派を超えて一致している。
12月に入り、中国の王毅(ワン・イー)外相はバイデンに、中国と協力し、紛争(王いわく、米中両国のみならず全世界にとっての『災厄』)を回避するよう呼びかけた。
「紛争ゼロ・対立ゼロ・相互の敬意・互恵的な協力の原則の下で」と王は述べた。「中国は協調と協力、安定に根ざした対米関係の発展に力を入れている」
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