最新記事

宇宙

異星文明にメッセージを! 現代版「アレシボ・メッセージ」を作成するチームを公募中

2018年11月21日(水)17時30分
松岡由希子

1974年に宇宙に向けて送信されたメーセージの一部  Arne Nordmann/Wikimedia/CC BY SA 3.0

<1974年に宇宙に向けてメッセージが送られたプエルトリコのアレシボ天文台が、新たなメッセージの作成に取り組むチームを一般から募るコンペティションを創設した>

プエルトリコのアレシボ天文台は、2018年11月16日、この天文台から未知の異星文明に向けて「アレシボ・メッセージ」を送信してから丸44年が経過したことを機に、新たな「アレシボ・メッセージ」の作成に取り組むチームを一般から募るコンペティション「ニュー・アレシボ・メッセージ」を創設した。

1974年にヘルクレス座球状星団M13の方向に送信

アレシボ・メッセージ」は、米天文学者のフランク・ドレイク博士を中心とする米コーネル大学の研究チームによって設計され、1974年11月16日、地球から2万5000光年の距離にあるヘルクレス座の球状星団M13の方向に送信された。

Arecibo_message.png

実際に送信された信号には色の情報は付いていない (Arne Nordmann/Wikimedia/CC BY SA 3.0)

1679個のビットで構成され、73行23列で四角形に並べ替えられるこのメッセージには、太陽系の概要や太陽系における地球の位置、DNAの構造、ヒトの形状、1から10までの数字、生物学的に重要な原子である水素・炭素・窒素・酸素・リンの原子番号などの情報が含まれている。

Arecibo_message_part_1.png

数字

Arecibo_message_part_2.png

DNAの構成要素

Arecibo_message_part_3-1.png

ヌクレオチド

Arecibo_message_part_4.png

DNAの二重螺旋

Arecibo_message_part_5.png

人間の形・身長、人口

Arecibo_message_part_6.png

太陽系

Arecibo_message_part_7.png

アレシボ電波望遠鏡

幼稚園児から大学生まで、10人のチームで参加できる

このメッセージが地球から送信されてから44年が経ち、その間、私たちの社会や技術は大きな変化を遂げてきた。では、現代で「アレシボ・メッセージ」をつくるとしたら、どのような情報が盛り込まれ、どのような形になるだろうか。次世代を担う若者を世界中から募り、これらのテーマにともに取り組もうというのが、「ニュー・アレシボ・メッセージ」の狙いだ。

このコンペティションには、幼稚園児から大学生までの園児・児童・生徒・学生10名と教授・教師などのメンター1名からなるチームで参加でき、2018年12月以降、順次、オンラインを通じて与えられる課題に取り組み、科学的手法や宇宙科学、電波天文学、太陽系外惑星にまつわる先端科学などを学びながら、2019年9月までに新たな「アレシボ・メッセージ」へのアイデアを提案する流れとなっている。「アレシボ・メッセージ」の送信から45周年となる2019年11月には、優勝チームが発表される予定だ。

アレシボ天文台では、新たな「アレシボ・メッセージ」を異星文明に向けて送信するのかどうかについて明らかにしていないが、まずは、1年後、2019年版「アレシボ・メッセージ」がどのようなものになるのか、興味深く見守りたい。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ボーイング、737MAX納入が遅延の恐れ 配線損傷

ビジネス

仏成長率、第1四半期予測0.2─0.3%維持 中東

ビジネス

ベインキャピタル、アジア6号ファンドが目標超の10

ワールド

カタール、対米防衛協力の強化意向 イランの攻撃受け
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開された皇太子夫妻の写真が話題に
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 8
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 9
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 10
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中