最新記事

ストレス

ビジネスパーソンの自律神経を乱す「考え方の悪い習慣」の正体とは?

2018年10月11日(木)19時03分
原田 賢 (「自律神経専門」整体師) *東洋経済オンラインからの転載

「認知の歪み」という言葉をご存じですか?

これは、ストレスを溜めやすい方が陥りがちな考え方のパターンを表しているもので、アメリカの精神科医デビッド・D・バーンズ博士が提唱している新しい認知療法です。これをビジネスパーソンでストレスを溜めやすい方の考え方のパターンに当てはめると、2つに分けられます。

1つ目は、完璧主義の考え方で、100点を取らないと気が済まない、「〜しなければならない、といった思考」がその典型です。

2つ目は、ネガティブな考え方で、小さな失敗を大きなミスだと思う、これで全てが台無しだと考える、悪いことばかりに視点を向けてしまう、根拠もないのに未来はきっと悪くなると考えるなどがその典型です。

ビジネスの現場でこのような考え方をしていると、同じことが起きていても、ほかの人はストレスに感じていないのに、自分はストレスに感じてしまうということになりやすいのです。

すると、何をやってもストレスになって、いつも交感神経を活発に働かせてしまう状況をつくりだしてしまうのです。

ビジネスの現場に合わせた「脳の切り替え方」

では、実際にビジネスの現場に合わせた「脳の切り替え方」を見ていきましょう。

① 完璧主義をやめてみる

物事を白か黒か、ゼロか100かという視点でしか見ることができず、白黒つけなければ納得できないという思考パターンです。

ビジネスの現場の例では、任された仕事は何としてでも高い評価を取らないといけないと考え、「ミスをすることは許されない」と、過度に自分を追い込んでしまう、というものです。

また、上司があいまいだったり間違った指示をしてくると怒りが込み上げてきたり、好きか嫌いかだけで分けてしまう......なども当てはまります。

対処法としては、あいまいさを許容する気持ちを持つことです。

世の中のほとんどは、あいまいなことなので、許して受けいれるということができれば、このストレスの負担を大きく減らすことができます。

人の意見が変わったり、間違ったことをしたりしたとしても同じ人間なんだから当たり前と考えたり、無理して100点取るよりも、無理をしないで90点取れればいいという考え方に切り替えましょう。

② よくない出来事が起こり続けると考えない

一度よくない出来事があったら、いつもよくないことばかりだと思ってしまったり、たった1人に嫌われただけなのに、みんな私のことが嫌いなのだと思ってしまうような思考パターンがあります。

ビジネスの現場の例では、1週間のうちで6日間は、うまく仕事ができていたのに、1日でも失敗があると「いつも自分は失敗ばかりだ。出世することもできない」と思ってしまうなど、悪い状況を一般的なものだと考えてしまうような状態です。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ネタニヤフ氏、イランの「演習」把握 トランプ氏と協

ワールド

トランプ氏、グリーンランド特使にルイジアナ州知事を

ワールド

ロ、米のカリブ海での行動に懸念表明 ベネズエラ外相

ワールド

ベネズエラ原油輸出減速か、米のタンカー拿捕受け
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中