最新記事

ドラッグ

生活排水からドラッグ使用量をチェック ドイツの都市が軒並み上位に

2018年3月19日(月)17時00分
松丸さとみ

EMCDDAはチェコ、スロバキア、キプロス、ドイツ東部や、フィンランドやノルウェーといった北欧でメタンフェタミンの検出が目立ったと指摘している。ザ・ローカル(ドイツ版)によると、チェコでメタンフェタミンが作られ、チェコ国境に近いドイツの都市ケムニッツやドレスデンに密輸されることが多いらしいと説明している。

MDMAの場合は、上位ランキングのうちアムステルダムとアイントホーフェンというオランダの2都市が3位以下を大きく引きなはして1位と2位になった。しかし一方でやはりこのランキングでも、ドイツがベルリン(4位)、マインツ(9位)、フランクフルト(10位)と3都市ランキングに入った。

コカイン使用ではスイス5都市が上位に

4種類のドラッグの中で唯一コカインだけ、ドイツの都市が1つも検出量ランキング上位10位に入らなかった。一方でスイスの都市がトップ10のうち半分を占めた。

スイス版の「ザ・ニュース」によると、コカイン使用の形跡が最も多かった都市の1位はスペインのバルセロナ。それを追うのがスイスのチューリヒだが、週末にはバルセロナを抜いて1位になったという。その他、ザンクト・ガレン(4位)、ジュネーブ(5位)、バーゼル(6位)、ベルン(9位)のスイス5都市がコカイン検出量ランキング上位10都市に入っている。EMCDDAによると、コカイン使用は西欧、南欧で多いとみられ、国単位で見るとベルギー、オランダ、スペイン、英国での検出が目立ったようだ。

ほとんどの都市で週末になるとコカインとMDMAの量が急増した。一方でアンフェタミンは曜日に関係なく、常に一定量が使用されているようだったという。

なお、ロンドンやパリ、マドリッド、ローマなどといった欧州の大都市に関しては、パリがMDMAのランキングで10位に入った以外は、いずれも上位10位に入っていない。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

バークレイズ、米自動車ローン会社関連で費用1.1億

ワールド

米ロ首脳会談の準備進行中、大きな障害ない=ロ外務次

ワールド

アングル:メローニ伊首相の3年間、成長より安定重視

ビジネス

アングル:日本株にくすぶる下げ加速リスク、高市トレ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 5
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 6
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 7
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中