最新記事

ライフスタイル

概ね幸福なEU市民 でも1カ国だけ例外が──EUライフスタイル調査

2017年12月1日(金)19時00分
モーゲンスタン陽子

毎日喫煙する女性が最も多いのはオーストリア(22.5%)。これは、オーストリアを訪ねたことのある人には納得の結果かもしれない。2016年ごろから少しずつ飲食店など屋内での喫煙が規制され、2018年5月には禁止となる見込みだが、それでもオーストリアではごく最近まで屋内や、バス停など公共の場での喫煙がふつうだった。学生の喫煙率も高いようだ。ちなみに男性一位はキプロスの39.6%。オーストリア男性は27.0%で、EU平均の23.8%よりやや高い程度だ。

その他、余暇に関するデータでは、EUでは男性のほうがインターネットを活用し、男性はニュース閲覧、女性はSNSの使用が多いとなっている。オンラインショッピング使用率はほぼ同等だが、男性は電子機器、女性は衣類の購入が多い。

ちなみに、本をいちばん読むのは男女共スウェーデンで、15歳以上の男性54%、女性78%が年に5冊以上読むと答えている(2015)。

子どものいる女性は雇用率が高い?

平均して、男性の雇用率は女性の雇用率よりも高い(それぞれ72%と61%、15〜64歳、2016)が、加盟国の多くで、雇用率の差が子供の数により変動する傾向があることが注目されている。 子どもがいない場合、女性65%、男性は73%だが、子ども1人の場合、女性71%、男性85%、 2人の場合女性70%、男性89%となる。3人以上の場合、雇用率は減少し、女性55%、男性84%となる。

被雇用者のうち、女性は31.9%がパートタイムである一方で、男性は8.8%のみだ。パートタイムの女性が多いのはオランダ(76.4%)、オーストリア(47.1%)、ドイツ(46.4%)で、男性は全体に少ないが、オランダが他国を大きく引き離している(26.2%)。パートタイムが最も少ないのは男女共にブルガリアだ(2.2%, 1.8%)。

おもに大学以上の高等教育を受けたEU市民の割合は男性28.9%, 女性32.5%で女性のほうが多く、さらに3人に1人が女性管理職であり、ラトヴィアの47%をはじめ、ポーランド、スロヴェニア、ハンガリーなど東欧でより多いようだ。ただし、収入は平均して女性が16%低い。

ドイチェ・ウェレは、欧州ジェンダー平等研究所(EIGE)の別の調査結果で、ドイツの男女均等は28カ国中12位、インデックスにして65.5 で、EU平均の66.2 (2015)を下回ったことを分析し、ドイツ女性は社会・人文科学を学ぶ傾向が強く、科学技術を学ぶ男性との賃金格差ができてしまったのではないかと分析している。EU全体でも女性のほうが高等教育を受けているにもかかわらず平均収入が低いのは、こんなところにも原因があるかもしれない。余談だが、人文系の学問はドイツ語でBrotlos(パンのない=収入につながらない)と呼ばれることもある。

暮らし方もまちまちに

EUの平均寿命は、女性83.3歳、男性77.9歳(2015)。人口でみるとEU全体で男性よりも女性が5%ほど多くなっているが、18歳以下の若者では反対に女性よりも男性が5%多くなる。一方、65歳以上の高齢者層では、女性が33%増える。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=急落、ダウ1679ドル安 トランプ関

ワールド

関税に対する市場の反応、想定されていた=トランプ氏

ワールド

米「NATOに引き続きコミット」、加盟国は国防費大

ビジネス

NY外為市場=ドル対円・ユーロで6カ月ぶり安値、ト
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 2
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のために持ち込んだ?
  • 3
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 6
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中