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インドイバンカを迎えるハイデラバードのホームレス大掃除
大統領専用機エアフォース・ワンから降り立ったイバンカ Kevin Lamarque-REUTERS
<美しくパワフルなご婦人に汚いものは見せられない?>
インドの都市ハイデラバードでは、歩行者専用の立派なショッピング街の整備や物乞いの取り締まり、地元名所の安全確保が急ピッチで進められている。11月末にドナルド・トランプ米大統領の愛娘で大統領補佐官のイバンカ・トランプがやってくるからだ。
11月28日から同市で始まる「グローバル・アントレプレナーシップ・サミット」に出席することになっており、ハイデラバード当局は、市の象徴であるチャールミナール周辺の青空市場の準備を急いでいる。チャールミナールは、1591年に建設された同市で最も歴史がある建物だ。イバンカは11月28日、インドのナレンドラ・モディ首相とともにサミットに出席し、その翌日に同市で買い物や観光を行う予定となっている。
ハイデラバードは、3日間のサミットに先がけて、市内から物乞いを一掃しようとしている。伝えられるところによると、市当局は州刑務所と協力しているほか、ホームレスを通報した市民に報奨金を支払っている。ハイデラバード警察本部長マヘンダール・レディは11月に入ってから発表した声明の中で、「迷惑行為」を防止するために市内での物乞いは1月7日まで禁止すると述べた。
レディはさらに、「物乞いたちは、子どもや障がい者を使って、大きな交差点の周辺で施しを求めたり受け取ったりしている」と言い、「往来や一般歩行者の安全を脅かす行為だ」と述べた。
本当ではない町
ハイデラバードでは以前もたびたび、他国指導者が訪問した際に、物乞いが一時収容されてきた。2000年に当時のビル・クリントン米大統領が訪問した時にも、物乞いは厳しく取り締られた。イバンカの訪問を前に、同市ではこれまでになく厳しい警備が敷かれているとみられる。精鋭治安部隊は、イバンカの到着時と、予定されている観光地の間の詳細な警備計画を立てている。
ハイデラバード警察が、イバンカの訪問予定先周辺にある複数の地区で個別訪問を行って安全確認をする一方、テロリスト対策部隊は、サミット会場であるタージ・ファラクヌマ・パレスの警備に当たる。
インドの有力紙ヒンドゥスタン・タイムズによると、アメリカのシークレットサービスは、インドの警備部隊スペシャル・プロテクション・グループや、テランガーナ州警察の情報保安部、州内の警察署の連携を行うサイバラバード(Cyberabad)と協力し、訪問中のイバンカの安全確保に取り組んでいる。11月20日時点では、イバンカの宿泊先がサミット会場のパレスになるか、近辺のホテルになるかは明らかになっていない。
イバンカがどこに宿泊するのであれ、唯一わかっているのは、イバンカが目にするハイデラバードは、本当の姿とはまるで違ったものになるということだ。
(翻訳:ガリレオ)