最新記事

サブカル

「日本のオシャレ人形と観光名所でパチリ」が流行の兆し?

2017年7月11日(火)15時30分
松丸さとみ

「スマートドール」公式ウェブサイトより

「スマートドール」と呼ばれる60センチ大の人形と旅に出て、観光名所で一緒に記念写真を撮りSNSに投稿するのが世界で流行の兆しを見せているらしい。

日本のサブカル好きが手掛ける人形

世界中のセレブリティたちに愛されている高級ブランド・シューズで有名なデザイナー、ジミー・チュー氏の息子ダニー・チュー氏は、日本のオタク界では名の知れた存在だ。もともと父親のジミー氏はマレーシア出身、ダニー氏は英国出身なのだが、ダニー氏は日本のサブカルチャー好きが高じて、現在は日本で暮らしながら日本のサブカルを世界に発信し続けている。

そんなダニー・チュー氏は、「スマートドール」と呼ばれる60センチ大の人形のデザインを手がけている。「日本の伝統的な成形方法が用いられており、デザイン哲学や日本のアニメが持つ雰囲気等をはじめとした日本の文化的要素も取り入れています」(公式ウェブサイトより)というだけあって、いろいろなポーズが取れる柔軟な体を持った人形は、大きな目と細いウェストが特徴的でアニメキャラのような顔立ちをしている。

1番人気の「末永みらい」の他、「白澤千歳」や「双羽エボニー」などキャラクターも多く、肌の色、髪の毛、バスト・サイズなどはカスタマイズ可能。手の形のオプションもいろいろある。人形は自立できる上に伸縮可能なスタンドもついてくるため、写真を撮る際にも安定してポーズを取らせることができる。さらにオプションとして、大胆にもお腹の部分がUSBポートになる差し替えパーツもある。

【参考記事】失敗を笑って失敗に学べ、スウェーデンに失敗博物館が登場

足元は世界的デザイナーの靴で

デイリーメールは、スマートドールを旅に連れていき、ロンドンのセント・ポール大聖堂やヨーロッパを移動する電車の中でなど、観光名所で写真を撮ってインスタグラムなどのSNSに投稿することが、旅行者の間で流行っていると伝えている。実際に、インスタグラムには「#smartdoll」というハッシュタグで2万5000件以上の写真が投稿されており、ユニバーサルスタジオ・ジャパンで遊んでいるような写真や、公園でポーズを取っている写真などが投稿されている。ピンタレストには、スマートドールの所有者が投稿した写真がまとめられたページが作られている。

matsumaru0711a.jpg

どんな人が人形を購入して写真を投稿しているのだろうか。アニメ好きのオタク男性がスマートドールとのデートとして写真を投稿しているのかと思いきや、インスタグラムにスマートドールの写真を投稿しているのは、女性アカウントが多いように見受けられる。子供の頃の「お人形遊び」の高級版または大人版、といったところだろうか。なお2年前ではあるが、週刊アスキーのページに寄稿したダニー・チュー氏の話によると、注文の99%以上が海外からだという。


気になるお値段だが、人形は一体52000円と、おもちゃとしてはかなり高額だ。洋服や靴を着替えさせることも可能なのだが、何と言っても、靴のデザインを手掛けているのはジミー・チューその人というのがポイントだろう。ブランド「ジミー・チュー」の靴は、安くて10万円前後してしまう。しかしスマートドール用の靴なら、4500円からジミー・チューのハイヒールを所有することができる(自分で履くことはできないが)。


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

輸出規制厳格化でも世界の技術協力続く=エヌビディア

ビジネス

ラトニック氏の金融会社がテザーと協議、新たな融資事

ビジネス

米、対中半導体規制強化へ 最大200社制限リストに

ワールド

ヒズボラ、テルアビブ近郊にロケット弾 ベイルート大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中